咳をしたら飛沫はどれくらい飛ぶのか?
昨今のコロナウイルスの感染拡大に伴い、うがい、手洗い、そして咳やくしゃみの仕方に気を使っている方は多いだろう。
しかし、気を使ってもどれくらい効果があるかというのはすぐにピンと来ないのではないだろうか。
そこで今回は、ドイツの研究所が公開した、ある動画をご覧いただこう。
こちらの映像は、バウハウス大学ワイマールの医学博士、アマユ・ワコヤ・ゲーナ氏が発表した。
動画に写っているのは、人間から出てくる空気の流れを可視化したもの。
左上から順に、「通常の呼吸」「咳」「手で覆った時の咳」、左下から「袖で覆った時の咳」「防塵マスクをした時の咳」「サージカルマスクをした時の咳」となっている。
みなさんもご想像だろうが、やはり通常の咳をしたときの流れる空気の距離は非常に長い。
しかし驚くのが手で抑えた時。空気は斜め上側に舞い上がっている。高く舞い上がった飛沫は、人が近くにいれば付着してしまうだろう。
次に、袖で覆った時。この方法は日本でも推奨されている。すると、垂直に空気が逃げ、手前に空気がとどまっている。
一方、塗装などに使われる防塵マスクは、正面の穴やマスクの隙間から空気が漏れ出ている。
最後には、医療関係者に使用されているサージカルマスク。通常の咳をしても、紙一枚でほとんど空気が漏れ出していないのが驚きである。
こちらの映像は多くの国に拡散され、47万回もの再生を記録。コメント欄には、意外にも驚く声が多く寄せられていた。
マスクが手に入りにくい中、すぐにみなさんに試していただけるのは、やはり袖で覆う方法だ。また、厚生労働省の発表では、ハンカチで抑えることも有効としている。
感染拡大を抑えるためにも、今回の動画で咳エチケットの有用性を再確認していただけたら何よりだ。