買い占め、絶対ダメ!
今年3月、「紙製品が品薄になる」というデマにより、日本各地でトイレットペーパーの品切れが続出したことは記憶に新しい。中には品切れの長期化を恐れて買い占めをした人もおり、「オイルショックの時と何も変わってない!」とネットでは強い批判が飛び交っていた。
こうした事態は、なんと遠く離れた外国でも起きている。例えばイギリスでも、3月23日から始まったロックダウンの影響で、多くの人々の食料やトイレットペーパーのパニック買いが発生した。
ロックダウンから数週間が経過した今、各国のパニック買いは沈静化し、スーパーで食料は問題なく手に入るようになっているという。
だが、オーストラリアのとあるスーパーでは新たな問題が。
なんと、「トイレットペーパーを返品したい」という問い合わせが次々と来ているという。どう考えても、買い占めして手に入れたとしか考えられない。
これに関して、スーパーのマネージャーの男性が怒りのメッセージをYoutubeに投稿した。
公開したのは、豪スーパーマーケットチェーン「Drakes Supermarkets」の取締役、ジョン・ポール・ドレイク氏。
その内容は、4月第2週、32個組のトイレットペーパー150セットと、消毒液150セットを返品したいという客が来たことである。
それに関し、「私はただ彼にこう言ってやりました・・・(中指を立てる)彼こそ問題を起こしてる人間ですよ。」「私たちは同じ船に乗っているのです。完売が相次いだのは1店舗だけではなく、ほぼ全てのスーパーです。」と怒りをにじませている。なお、返品に来た男は追い返したそう。
同店で発生した買い占め騒動では、トイレットペーパーは8ヶ月分がたった4週間で無くなり、一年分の小麦粉が9日で完売してしまったという。
現在のオーストラリア国内は徐々にパニック買いが落ち着いてきているというが、紙製品の販売数は通常の60%〜80%だと顧客にメールで通知していると明かしている。また、品薄のパスタ類に関しては、ソースはまだ入荷しづらい状況だというが、徐々に流通が回復してきているそうだ。
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日本でも各地で緊急事態宣言が出たばかりだが、スーパーの陳列棚を見ると売り切れている商品も少なくない。
中には「売り上げが伸びるからいいことじゃないのか?」と考える人もいるだろうが、流通や生産には物理的な限界があり、集中的な買い占めが起こっても意味がない。本当に必要な人が迷惑を被るだけである。
物流業界の努力により流通は安定しているので、どうか買い占め行為はやめてほしい。