動物園のずさんな扱いを問題提起した男性が捕まる
タイ国内でも有名なプーケット動物園。ゾウやトラも楽しめる政府推奨の動物園だが、新型肺炎の影響に伴い臨時休業中だ。
そんな中、とある活動家によって園内の動物が放置されていることが発覚。
なお、タイ国内はロックダウンが始まりすでに半月が経過している。この状況を憂いた活動家は、動物たちを助けようと立ち上がった。
活動家の代表は、オーストラリア人のミン・グエンという男性。彼らはロックダウンの最中にある4月16日、プーケット動物園の動物たちが、餌もないような状態で放置されていることを明らかにした。
上の動画には動物たちの様子が映されており、そこには鳴き声を上げているトラや、檻の中で泳いでいるワニたちの姿がある。グエン氏はこれをみて、客がおらず経営が困難な状態に陥っており、餌すら入手できない状態だと語っていた。
これを受け、グエン氏はクラウドファンディングサイト「GoFundMe」にて資金を募集しはじめ、16日の公開から見事約450万円(4万5000ドル)を達成。支援者からは、動物たちが救われることを期待する声が高まっていた。
不法侵入によって逮捕
しかしこの数日後、豪紙「Dailmail Australia」によって、グエン氏率いる3名の活動家が、不法侵入でタイの警察に逮捕されたことが報じられた。
逮捕の決め手となったのは上記に記載した動画で、実は閉鎖中の動物園に侵入して撮影されていたのである。こうして動物園側が動画やクラウドファンディングの存在を知り、警察に逮捕するよう求めたという。
その後、動物園にはプーケットの野生生物当局が立ち入って調査を行ったというが、「動物には十分な餌が与えられており、健康な状態だった。」と発表している。
活動家らの担当弁護士は、この事件を誤解であると主張しており、「グエン氏はオーナーの母親から敷地内の入場を許可されたと言っている。彼らはただ動物を助けたかっただけだった」と語っている。
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この報道を受け、ネット上ではグエン氏らを同情する声も上がっていたが、「詐欺師ではないか」「直接動物園に寄付金をあげたほうがいい」という疑いの声も寄せられていた。
コロナウイルスの蔓延で、世界各地の動物園が経営危機に陥っている。中でもドイツのノイミュンスター市動物園は、一部の動物を殺処分し、他の大型肉食獣に与えるための餌とする方針を固めているなど、厳しい判断に迫られているという。
参照元:Daily Mail、Youtube