ベンツの窓ガラスを割り子犬を救助
5月18日午前10時ごろ、英ウィルトシャー州スウィンドンにあるスーパーの駐車場に停めてあった高級車ベンツの中で苦しんでいる子犬がいるとウィルトシャー警察は通報を受けた。
Police were seen giving the owner a warning and they say the rescuer will not face punishment.https://t.co/EpIvUCAJdv
— LADbible (@ladbible) 2020年5月19日
目撃者によると、ある男性がこのベンツの窓ガラスを割り車内にいる子犬を助け出したというのだが、これに納得がいかなかったのは買い物を終えて車へ戻ってきたベンツの所有者である。
だが、ウィルトシャー警察とRSPCA(英国動物虐待防止協会)の判断により、窓ガラスを割った男性の行動は正当だったとみなされたというのだ。
車内に動物を置き去りにしないで
当時、ベンツの所有者は、生後14週のテリアミックスの子犬を車内に残して店内で買い物をしていたという。そして、車に戻ったところ窓ガラスが割れていたというのだから驚いたのも無理はないだろう。
だが、同警察のステフ・デーリー警部は、男性の行動をこう正当化している。
たった5分買い物に行くだけだから大丈夫だと多くの人は思うかもしれません。しかし、今我々が置かれている状況では、スーパーに並ばなければなりません。買い物には自分が思っているよりもはるかに長い時間がかかるかもしれないのです。人々は動物を愛しているので何か良くないことが起きている場合には行動を起こすでしょう。
飼い主が故意にペットを危険にさらすことはないだろうが、気付かないうちに動物の安全を危うくしていることもあるという。例えば気温が20度の日でも、車内でペットが感じるのはもしかすると38度から40度くらいかもしれないというのだ。
あなたは暑い車内に座り続けられますか?
そして、市民にこう呼びかけている。
自分が実際に窓を閉め切ったエアコンをつけない車内にどのくらいの時間座り続けていられるか確認してみてください。動物を車内に置き去りにするというのはリスクが伴うのです。故意に傷つけようとしていなくても、知らないうちに犯罪を犯してしまっているのです。
この警察の対応や男性の行動には「警察も救助した男性も素敵」「私も同じように窓ガラスを割るはず」「飼い主にワンコを返さないで」などという意見が寄せられた。
これから暑くなる季節、こんな出来事が増えるかもしれない。同警察はこのようなケースを発見した場合すぐに警察に通報すること、そして警察が到着する前に深刻な状況に陥りそうならば、まずは証拠写真や動画を取ってから窓ガラスを割って救出作業をするようにと、今回改めて手順を明らかにすることとなった。