野良犬に心肺蘇生を試みた19歳の若者
5月19日、ブラジル・アラゴアス州にあるピラーニャス自治体の路上で起きた出来事が話題となっている。
心臓発作を起こし倒れている野良犬を、獣医の卵である19歳の若者が心配蘇生をおこない命を助けたというのである。
ルーカス・マーティンさん(19)はこの日オンライン授業を受けていたというが、たまたま休憩時間に外が騒ぎとなっているのに気付いたという。外に出てみると野良犬が倒れており、すでに息をしていない状態だった。
そこで、手袋を掴んで犬の元へ駆け寄り、まずは気道を確保するため口に含まれていた嘔吐物を水ですすがせた。そして、犬を仰向けにして心臓を強く圧迫し、手足を擦り合わせて血液の循環を促進させようとするのだ。
心無い人間が毒を盛った可能性に懸念の声
ルーカスさんによると、以前自分の飼っていた犬と似たような症状だったため、この犬が何か有毒なものを誤飲してしまった可能性があったのにすぐに気付いたという。
そして犬が息を吹き返した後は、炭を使って犬の体から毒素を取り除いた。その後、餌や水をあげると完全に回復し、元気な素振りを見せていたという。
今回の件において、ルーカスさんは心無い人間が毒を盛りそれを犬が口にしてしまったとの見方をしており、メディアのインタビューに対しこう話している。
蘇生に成功するという確信はありませんでしたが1秒足りとも諦めようとは思いませんでした。私の今回の行動が、虐待を受けた動物がいかに傷つくのかということを知るきっかけになったらと思います。犬の命を救うことができて私の選んだ道は正しかったと改めて感じました。でも興奮しすぎてこの日は残りの授業には集中できませんでしたけどね。