自己診断で買った鎮痛剤で全身にただれが
ドラッグストアなどで気軽に手に入れることができる鎮痛剤に、アレルギーの作用があるとは考えたことがあるだろうか。
今回のタイ在住の女性は、その鎮痛剤のせいで恐ろしいほどの悲劇に見舞われてしまった。
この事態にあったのは、チョンブリー県でショップ店員をしているヨシカ・ケイカムさん(25)。
5月19日、歯の痛みを感じたケイカムさんは、ドラッグストアで手に入れたイブプロフェン錠を朝と昼食後に服用した。
ところが1時間後、身体中に激しい蕁麻疹と水疱が発生。夫のソラサックさんに頼んで病院に連れて行ってもらったというものの、その間も燃えるような堪え難い痛みに襲われていたという。
医師の判断でICUに即入院となり、7日間に渡ってアレルギー治療を集中的に行ない、一般病棟に移された後も更に7日間の経過観察となった。退院できるようになったのは、6月第2週になってからであったそう。
彼女はひどい炎症の写真をSNS上に投稿し、「もう処方箋なしで薬は絶対買わない」と語っていた。
「14日間の激痛と治療の後、処方箋なしに薬を買うことは危険な状態になりかねないといことを学びました。
アレルギー反応は緩和しましたが、医師からは、以前の体の状態になるまで長い時間がかかると告げられました。
まだ痛みはありますが、少しずつ良くなってます。」
担当医のスラチョーク・タンウィワット氏は、今回の件について「命に関わらなかったのは幸運だった」と話す。
発端となったイブプロフェン錠がアレルゲンとなるのはとても珍しいというが、2012年にも、イギリスの12歳の少年がアレルギー反応を起こし重篤な状態となったことが報じられている。
痛みはもちろんのこと、若い女性の命とも言える肌がボロボロになってしまったのは非常に悲しい。鎮痛剤は気軽に手にしやすいが、できれば医師にみてもらい、最適な薬を手に入れていただきたい。