スペインで性奴隷にされたサッカー選手たち
6月10日、スペイン・マドリードに拠点を置く日刊スポーツ紙『Marca』が、人身売買組織によって監禁されていた南米サッカー選手7名を救出するという驚くべき事件を報じた。その中には、未成年者も含まれていたという。
スペインの治安警備隊にあたるグアルディア・シビルによって救出された7名は、給与の高いチームでプレーできるという口車に乗せられて南米からスペインに連れて来られたようだ。
しかし、彼らを待ち受けていたのはとんでもない現実だった。
このような部屋で監禁され、懇願しなければ十分な食事も与えられず、挙げ句の果てには同性愛者向けの性奴隷として搾取される非人道的な扱いを受けていたのだ。
夢みてやってきたはずが…
この組織は南米の様々な国に人員を派遣していたという。そして、期待に夢を膨らませて南米からスペインにやって来た若者たちと空港で落ち会うと、カディス県にあるプラド・デル・レイという町に彼らを連れて行くのが手口だという。しかし、そこで組織は彼らのパスポートや所持品などを没収し、動画にある部屋で監禁するというのだ。
見知らぬ土地で裸一貫となった若者たちは組織の命令に従うしか術はなく、そこで同性愛者向けの売春を強いられてきた。どのくらいの期間監禁されていたのか詳細は明らかになっていないが、家族を養うために大きな夢を抱いて異国の地にやってきた若者たちが負った肉体的、そして精神的苦痛は計り知れないものだろう。
この人身売買組織は摘発され3名の逮捕者が出ているとのことだが、今回の事件は氷山の一角かもしれない。未来のある若者たちがこれ以上犠牲にならないよう、このような組織をより一層厳しく取り締まる必要があるだろう。