プラスチック容器に頭を突っ込んだクマ
6月28日、米ウィスコンシン州に住むトリシア・ハートさんと夫のブライアンさん、そして息子のブレイディーさんがマーシュミラー湖へ釣りへ出かけた時のこと。
ボートに乗って釣りを楽しんでいた一家だったが、次の瞬間、彼らが目にしたのはプラスチック容器に頭を突っ込み苦しみながら泳ぐクマの姿だった。
自分たちが助けなければクマは息絶えてしまう、そう直感した一家はボートでクマの背後から近づき、容器を外すことを試みた。約5分間の格闘の末、無事容器から頭が抜けたクマは自由になり、自力で岸まで泳ぐことができたそうだ。
プラスチックを捨てないで
一家の勇気ある行動はリゾートバーにいた人たちの間ですでに広まっており、現場に居合わせた人たちによると、このクマは3〜4日前から容器に頭を突っ込んだ姿で出没していたという。ウィスコンシン州天然資源省にも何度も連絡が入っていたというが、周辺の茂みのせいでクマの発見には至っていなかったようだ。
トリシアさんはインタビューに対しこう話している。
動画を公開するつもりはありませんでしたが、クマが無事だったということをただ知って欲しかったのです。助けられてよかったですが、動物が苦しむ姿をこれ以上見たくはありません。
プラスチック容器はチーズボールが入っていたものだったといい、人間が捨てたものであることは明らかである。海洋プラスチック問題は年々深刻化しており、プラスチックゴミの犠牲になる動物たちは後を絶たない。この動画が今一度考えるきっかけになることを願いたいものだ。