【一体なぜ】乗員の陰性確認&2週間隔離後に出航した船、35日の航海中に集団感染

健康

2週間の隔離があっても発生する穴

昨今の情勢の中でも、通常通り運行している漁船や貨物船。船は他の場所から孤立し、閉鎖された空間であるため、感染症にかかった人が一人でも現れれば、瞬く間に広がり深刻な被害を受けてしまう。

そのため、今回のアルゼンチンの漁船も、いつもより厳重に準備や対策が取られていたというが、なぜか新型コロナウイルスの集団感染が起きてしまったのだ。

この事態が報告されたのは、7月13日月曜日。

アルゼンチン、ティエラ・デル・フエゴ州保健省によると、検査の結果陽性となったのはウシュアイアから出航した「エチゼンマル」の乗組員61名のうち57名で、2名が入院している。6月に船を出して以来、35日間洋上にいた。

港に到着した際には下船を許可せず、医療関係者以外の立ち入りを制限したと報じられている。周囲には警備隊が配備され、許可なしに乗り降りができないようになっているという。

彼らは全員、市内のホテルで2週間の隔離のあと、出港前の検査では陰性と確認されていた。

同州早期医療センターの所長はメディアに対し、「どのように感染したのか特定するのが難しい。35日間も陸に上がることなく、補給もウシュアイア港を離れる時のみだった。」と説明している。

現在、乗組員の体調不良が出始めた時期を調べることで、感染がどのように広まったか時系列順にまとめているという。

ウシュアイア地域病院の感染学責任者、レアンドロ・バラトーレ氏は「このような長い潜伏期間は記録がない。これまでのデータにあった全てのコロナウイルスの特徴に当てはまらないケースである。」と警告している。

ちなみに、エチゼンマルは地元企業「Pesantar」の所有する船で、日本人の乗組員はいない。

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アルゼンチン国内の感染者数は1400万人に登っているが、その90%以上が、首都ブエノスアイレスに集中している。

報告があったティエラ・デル・フエゴでは感染者は141名、死者は1名にとどまり、現在感染者は5名だけとなっていた。

 

参照元:Buenos Aires TimesFacebook

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