愛する妹を守るため大怪我をした少年
誰かを守るために立ち上がる。そんなアメコミのヒーローの言葉を信じたある少年が、大切な妹を守り抜いたとして話題になっている。
この勇敢な行動をとったのは、アメリカ・ワイオミング州に住むブリッジャー・ウォーカーくん(6)。
7月9日、彼は4歳の妹と一緒に友人の家に遊びに来ていたというが、そこで飼育されていたジャーマンシェパードのミックス犬が、いきなり妹に噛み付こうとしたのだ。
その時、ブリッジャーくんはすぐさま立ちはだかり、顔に噛み付かれ激しい裂傷を負いながらも守り抜いたのである。
犬を追い払うと、彼は妹の手をつかんで一緒に走り、安全なところに避難。その後の報道によると、犬の飼い主は今回の責任を取って安楽死させたと伝えられている。
結果、90針を縫う大怪我を負ったというが、彼はのちに「誰かが死んでしまうくらいなら、僕が死ぬべきだと思った」と語り、妹を守れたことをとても誇りに思っている模様。これは、アベンジャーズシリーズの名言の一つである。
現在、手術が終わり家で療養を続けているというが、大きな問題はなくゆっくりと回復している。
彼のストーリーは叔母によってインスタグラムに投稿され、国やSNSを超えて大きく話題に。やがて、彼に勇気をくれたアベンジャーズシリーズの役者の耳にも届いたという。
動画を贈ったのは、なんとあのキャプテンアメリカの俳優、クリス・エヴァンス。
「君のストーリー、そしてやり遂げた事を見たと、ここ2・3日何度も何度も周りから聞かされていることはわかってる。でも、最初にこれだけは言わせてくれ。友よ、君はヒーローだ。
君の妹は素晴らしい兄を持ったね。ご両親も誇りに思っているだろう。
これから君の家の住所を教えてもらって、君にキャプテンアメリカの公式盾を贈るよ。なぜなら、君はそれに値する人だから。
勇敢であり続けて欲しい、僕たちは君のような人間が必要なんだ。
回復まで大変だろうが、今はゆっくり休んで欲しい。だが見る限り、治るのが遅れることはなさそうだな。」
このメッセージを食い入るように見ているブリッジャーくんは、最後に少しだけはにかみ笑いをこぼしている。痛みで表情が出しづらいなかでも、喜びがひしひしと伝わってくる。
凶暴な大型犬に立ち向かうなんて、大人でも到底できそうにないことだ。ネット上では彼を尊敬する声が大きく、大人になってもずっと語り継がれることになるだろう。