【酷い】コロナで思いつめ自らの店を焼いた男性。その原因となったのは…買い占め客とクレーマー

事件

コロナ禍で、思いつめた男性が自らの店を焼く

オーストラリア・パースから240km離れた小さな町で、長い歴史を持つ食料品店が全焼する騒ぎがあった。犯人は、驚くべきことに共同運営していた店長

放火した理由は、新型コロナウイルスの影響で生まれたクレーマーや、他の街から訪れた買い占め客だった。

事件が起きたのは3月25日のこと。この日、店長のエドワード・ガイ・メイソンさん(57)は、自らが経営する店に火をつけた。

ショッピングカートにのせた段ボールに着火すると、瞬く間に火は燃え広がり、店は炎に包まれた。この後、メイソンさんは自殺するつもりでいたという。しかし、家に帰宅する途中、警察によって逮捕。

目撃者が火災を見て警察に通報したものの、食料品店と隣の工具店は完全に焼け落ちてしまい、被害総額は約7500万円(100万豪ドル)にものぼった。また、工具店はメイソンさんの兄弟が運営する店だったという。

メイソンさんは、建物を故意に焼いたことを認め、有罪判決となった。

客からぶつけられる怒りによってメイソンさんは疲弊

犯行当時、メイソンさんは大麻を大量に吸って酩酊状態だった。裁判所の記録によると、ここ半年間で、彼の精神状態は著しく悪化していたことが判明している。

これは新型コロナウイルスの影響で、トイレットペーパーや手指消毒液を買い占めようとした客が殺到したことが一因だという。在庫が尽きると客は怒りをぶつけてくるほか、連日のように「店が実施しなければならない衛生対策がなってない」とメイソンさんは罵られ続けていた。

弁護士のリチャード・ローソン氏によると、メイソンさんはこれにより「自分がウイルスを持っているのでは」と信じ込み、精神的に追い詰められていた。そして、顧客や町を守るため、店に火をつけたとしている。

地元紙によると、目撃者に対し「菌を殺すために店ごと焼いたんだ」と繰り返し話していたという。

現在もメイソンさんは拘留されているというが、その間にカウンセリングや投薬治療を受け、この約4ヶ月間で精神状態は改善している。

被害を受けた店は70年以上もの歴史を持つ食料品店で、メイソンさんは両親から継いでから28年に渡って経営していた。

地域に密着した経営方針を取っており、地元コミュニティでもよく敬愛されている人物だったという。裁判を担当した判事からも、地元住民17名の推薦状を受け取ったと発表されている。

こうした事から、一審では16ヶ月の懲役刑が科せられたものの、本人に悪質性が認められないことから4ヶ月に減刑され、隣店への罰金刑が科せられた。

裁判官は「これ以上の懲役は、自身を更生させるために彼がとった前向きな行動を損なう可能性がある」としていた。

メイソンさんは支援してくれた地元コミュニティに感謝を述べ、「再編成して街に戻ります」と明かしている。いくつかの業務改善の指示を受けた後、出所後には店を再び開店するつもりだという。

 

参照元:ABCFacebook

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