仕事の後に集まる場として・・・
アメリカ・ニューヨークの主要駅であるグランド・セントラル・ターミナルは超一等地にある。こんな場所に、鉄道職員3名がリラックスするための場所として・・・
発端となったのは昨年8月のこと。匿名の情報筋から「酒を飲んだりして遊んでいる」という声が寄せられ、ニューヨークの地下鉄輸送機関の監査部が調査したところ、旅客専用ターミナルである114番線の地下に、謎の空間が発見されたという。
扉には「職長の事務所」と書かれた手書きの看板がつけられており、普段は鍵がかかっていたという。
中には、ソファとテーブル、そして冷蔵庫に冷えたビールが。ほかにも、電子レンジやテレビ、マットレスまで用意されており、完全に飲み会仕様に改造されていたのである。
この部屋の存在は駅の管理者には認識されておらず、何者かが勝手に作り変えたことが明らかだった。
監査部は調査を開始したが、コロナウイルスのロックダウンの影響から大幅に遅れてしまい、一年もかかってしまったという。その結果、今年9月に鉄道整備作業員3名が犯人だとわかった。
調査に当たった監査官、キャロライン・ポコルニー氏はこの事件に関してこう語っている。
「マンハッタンにある駅近の最高の場所で、冷たいビール片手にくつろぐことはたくさんのニューヨーカーにとっての夢です。
しかし、グランドセントラル駅は地下鉄輸送機関の資金や乗客の運賃で支えられています。地下に自分たちだけの”男の秘密基地”を作るような、厚かましい行動をする職員なんて誰もいません。」
該当の3名はこの部屋について「知らない」と否認しているというが、室内にあったストリーミング機器には、うち2名の名前が登録されていたという。
こうしたことから、駅の事務局はポリシーに反するとして3名を懲戒処分に。公費で支えられている場所を勝手に占拠することは、彼らの想像以上に悪質だったようだ。