インドネシアでは長年に渡り児童婚が問題となっており、その慣習を終わらせるべく様々な活動が行われているがまだまだ時間がかかりそうだ。
12歳少女と15歳少年が結婚!?
先月、中部ロンボク県の西ヌサテンガラで12歳の少女と15歳の少年が結婚させられるというニュースが報じられた。
交際してわずか4日だったというこのカップルだが、遊びに夢中になってついつい帰宅時間が遅くなり、少年が少女を自宅に送ったのは午後7時半頃になってしまったという。
だが、この地域には、未成年のカップルが日没後に会っていた場合には結婚しなければならないという古くからのしきたりがあったのである。
長年に渡り問題となっている児童婚
日没後に娘を帰された両親は、少年の両親の元へ向かい、慣習に背いた二人は結婚しなければならないと主張した。少年の両親は結婚を阻止しようと試みたが、結局9月12日にインドネシアの結婚を法的に制裁する宗教局(KUA)の承認なしに、まだ幼い二人の結婚式が執り行われたのである。
儀式の様子はSNSで広くシェアされ、この児童婚においては激しい議論が巻き起こっている。
この伝統的慣習は主にロンボク島に住むササク族のものだそうで、近年、女性が結婚式の前に将来の夫に連れ去られるという「誘拐婚」でも知られている。この地域では結婚法が改正されて女性の最低年齢を16歳から19歳に引き上げられているにもかかわらず、18歳未満で結婚する少女の割合は約31パーセントにものぼり、結婚を合法化することを気にせず今回のように宗教的儀式のみを行う親が多いようだ。
古くからのしきたりとはいえ、結婚するにはあまりにも幼すぎるだろう。児童婚については今なお課題が山積みとなっている。
参照元:YouTube、Coconuts Bali