ナメてたおばあちゃんは黒帯でした
力の弱いお年寄りの家を狙う卑劣極まりない強盗は多い。だが、今回の強盗は入る家をどうやら間違えたようだ。
この度被害にあったのは、アメリカ・カリフォルニア州フォンタナのロレンザ・マルージョさん。御年67歳で、高齢者専用住宅に住む女性である。
彼女はある夜、隣の家に住むエリザベス・マクレイさん(81)の悲鳴を聞きつけた。マクレイさんによると、不審な男が窓から侵入してきて、体を掴まれ床に投げられてしまったという。
だがなんとそこで、ロレンザさんは通報した後にバットを片手に隣の部屋へ。彼を叩きつけると、ロレンザさんは男につかみかかったのである。
その時のことを、地元メディア「CBS LA」にこう語る。
私はエリザベスと男の間に割って入り、彼女を離させました。そして男の上に飛び乗って殴ると、棒で男の首を抑え締め付けたのです。
男は私の腕をひねろうとしましたが、逆に私が腕を締め上げうつ伏せにさせました。
その時、「これは傷害だ、傷害だ」と男は叫んでいましたが、「それがどうした。あんたに何があろうが気にしない。年寄りを傷つける資格なんてあんたにはないんだよ。」と言ってやりました。
助けられたエリザベスさんは、ロレンザさんの勇気と戦闘スキルに非常に驚いたという。襲われた時、「そんなに勇敢だとは思っていなかったわ。気をつけて!彼は私たちを殺す気よ」と警告したというが、彼女は「今夜は死なない」と返したという。
のちの報道によると、なんとロレンザさんは柔道を26年間も続けており、黒帯なのだという。身長は152センチと小柄であるにも関わらず、卓越した柔道の技術を持っていたのである。
エリザベスさんは事件後病院に搬送されたが、命に別状はなく翌日に退院。
犯人は地元に住むドナルド・ロバート・プレストウッド(59)だとわかり、高齢者虐待の罪で逮捕され、拘置所に送致後、1500万円(15万ドル)を支払い保釈されている。10月8日に起訴されたというが、一貫して無罪を主張しているとのこと。
地元フォンタナ警察当局は、声明で「とても気持ちいい話でした」と認めたが、武装している可能性のある侵入者にむやみに近寄らないよう警告している。
今回は男に立ち向かう前にロレンザさんは通報していたが、「緊急援助のために911通報をするだけにしておくよう勧めます」と述べていた。