身勝手な父親のせいで目の前で悲劇が
車に閉じ込められた子供が熱中症で死に至るケースは後を絶たない。この時、警察は車の窓を割って救出することが多いが、なんと今回の父親は、車の修理費用が払えないからといって割ることを拒絶したのである。
最終的に、わずか1歳の少女が命を落としてしまった。
この悲劇が起こったのは、米ラスベガス。警察の報告によると、ここに住む27歳のシドニー・ディール容疑者は、1歳の娘であるサヤちゃんを車に放置し、女性が住むアパートを訪れていたという。
そんな中、彼は鍵を閉じ込んでしまい車を開けられなくなり、警察に通報。警官が到着した際には、彼は拳にシャツを巻きつけ、叩き割る準備ができていたという。この当時警察によると、サヤちゃんはまだ息をしていた。
警察は器具を使って窓を割ろうとしたが、なんとここでディール容疑者は割ることを拒否。この時、ディール容疑者は警察に「子供はエアコンがついているから大丈夫」と申し出ていたが、実際は作動していなかった。
次に彼は、自身の兄弟を電話で呼びつけた。当然、兄も窓を破ろうとしたがディール容疑者は止め、「レッカーが来るのを待とう」と話し、「新車を買ったばかりでお金がない。車を傷つけないでくれ」と頼んだのである。
その後、ディール容疑者のガールフレンドが鍵屋にも電話をしたというが、見積もり価格が気に入らず利用しなかった。
こうした口論の中、なんとサヤちゃんは彼らの目の前で1時間も放置されてしまった。最終的に兄がサヤちゃんが動かなくなっているのに気づき窓を割ると、残念ながら亡くなっていたという。
その後、ラスベガス都市圏警察はディール容疑者を逮捕。10月2日に出廷が命じられていたが、健康上の理由から出席しなかったという。
現在彼はクラーク郡拘置所に収監されており、200万円(2万ドル)の保釈金が命じられている。
この悲劇は大きな衝撃を与え、地元コミュニティの人々はサヤちゃんの無意味な死を悔いるための追悼式典を開いたという。