15年前に窃盗をしてから祟られたか?
イタリア・ナポリにある世界遺産、ポンペイの遺跡は、火山の噴火によって大量の人が亡くなった凄惨な歴史を持つ場所である。それだけに、採掘された物を盗むことなんて、殊更に許されないだろう。
10月11日に英紙「The telegraph」が報じたニュースによると、イタリア・カンパニア州にある旅行代理店に小包が届いたという。
発送主はカナダ人の”ニコル”と名乗る36歳の女性で、中には手紙とモザイクや陶器の破片などが入っていた。
手紙の内容は「こちらを元の場所へ戻してください。お願いします。これには悪運が宿っています。」というもの。彼女によると、15年前の2005年、観光中にこれらの出土品を盗んだと明らかにしている。
その理由について、「私は若くて愚かで、誰も持っていない歴史の一部が欲しかった。」とつづっていた。手紙によると、それをカナダに持ち帰った後、彼女の身に数々の不運が襲ったという。
持ち帰った後、彼女は2度にわたって乳がんになり手術を受けたほか、明記されていなかったが、家族の身にも災難が起こったという。
彼女はこう出来事があった理由を「多くの負のエネルギーを含む歴史の一部を盗んだ。」「そこにいる人々は恐ろしい方法で亡くなっていた。」ためと信じているという。
女性は直接謝罪するために、いつかイタリアに再び訪れることを書き綴ったうえで、「私たちは善良な人間です。私と家族から呪いを振り払いたいだけ。これらの遺物を元に戻してください。正しいことをして、自分の犯した間違いを正したい。」と述べていた。
小包を受け取った旅行代理店は、これらの物を警察に引き渡したと明かしている。女性に対して罰金が請求されるかどうかは不明だという。
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にわかに信じがたい事件だが、出土品が窃盗後に返却されたのは今回が初めてではない。
過去にもポンペイ遺跡内の「果樹園の家」からフレスコ画の一部が剥ぎ取られる事件があったというが、2014年1月に、遺跡管理当局宛に匿名の人物から郵送で返却されてきたという。
参照元:NewYorkPost、AFP通信、Facebook