渋滞で救急車が進めない
11月2日午後6時から7時にかけて、インドのケララ州コチ市のジャンクションでは、いつもながらの交通渋滞が発生していた。
そんな中、患者を乗せた救急車がサイレンをならして走行してきたのだが、進路は閉ざされ前に進めない状態だったという。そこで、ひとりの男性が人肌脱いだというのだが、その様子をご覧いただこう。
What a hero! Traffic cop in Hyderabad runs for 2kms to make way for an ambulance amidst massive traffic jam. Immense respect for such folks selflessly helping public! pic.twitter.com/XxYAXhzVQy
— Aditya Raj Kaul (@AdityaRajKaul) November 5, 2020
男性は救急車の前を走り、前方の車やバイクの運転手に声をかけながら道をあけてもらっている。動画はしばらく続くが、その距離にしてなんと2キロ。自らが走って救急車を先導し、渋滞を回避できた救急車は無事患者を病院に搬送することができたようだ。
警察官自らが走って救急車を先導
この男性、実はインド交通警察のG・バブジさんだったことが判明。
動画が公開されると「尊敬します」「これほど素晴らしい忠実義務はない」「彼は英雄だね」「心が温まった」とバブジさんのとっさの行動に称賛の声が寄せられた。
一方、救急車がサイレンをならしているにもかかわらず進路を譲ろうとしないこの光景には「みんな耳が聞こえないの?」「本来ならば警察が動かなくても各自が行動にうつせるのが理想なんだけどね」と、渋滞の中を我先にと進んでいこうとする運転手らを皮肉るコメントも相次いだ。
救急車のサイレンが聞こえたら、車をサイドに寄せて停止し、緊急車両に進路を譲るのはもはや常識だろう。警察官に促されなければ道を譲らなかった運転手らに批判の声が上がる気持ちはいたしかたないが、バブジさんの行動が素晴らしかったことは紛れもない事実であろう。