カワウソもネットで出会う時代!
みなさんの周りにも、インターネットで知り合い結婚したというカップルも多いかも知れない。こういったオンラインのマッチングの波は、なんと動物の世界にも及んでいるのだという。
今回出会ったのは、ハリスとパンプキンというコツメカワウソのカップル。
この度、2匹は飼育員の計らいでオンラインで知り合い、600キロ以上の距離を超えて、晴れてつがいとなったという。
企画を打ち出したのは、イギリス・コーンウォール地方にある動物保護施設「コーニッシュ・シール・サンクチュアリ」の職員。
ここで飼育されていたハリス(10)は、今年8月、4年間共に過ごしたパートナーがこの世を去り、一人ぼっちになってしまったという。ハリスはとても優しく献身的で、パートナーが亡くなった後はとても悲しそうに見えたという。
コツメカワウソは単独で生活せず、基本はペアで行動する習性がある。それゆえに、職員も寂しそうにしているハリスを見て心配していたという。
そこで施設の職員チームが今年9月、彼に2度目の恋のチャンスを与えようと、ハリスのためにオンラインで婚活をすることを提案。プロフィールを作り、ネット上で以下の文章を公開した。
「僕は『大切なカワウソ』を見つけたいです。
思いやりに溢れ、抱っこをしてあげるのが好きですし、聞き上手です。
他のどんなカワウソよりもあなたを愛してあげられます。」
このラブリーなプロフィールはネット上やニュースメディアで拡散し、大きく話題に。これがハリスの運命を引き寄せたのだ。
パンプキンとの出会い
プロフィールを公開した数週間後、施設の元に一枚のメスカワウソのプロフィールが届いた。送り主は、施設から600キロ(400マイル)以上離れた「SEA LIFE スカボロー」という水族館。
名前はパンプキンで、同じくパートナーを亡くしたばかりだったという。水族館の職員からは、「ハリスがうちの水族館に来て、パンプキンに幸せと友情を与えてくれることを願っています。」とコメントがあった。
こうしてやってきた12月。「SEA LIFE スカボロー」のプレスリリースによると、ハリスが無事移送され、2匹が仲良く泳いでいるのが確認されたという。
到着以来、ハリスとパンプキンはキスをしたり、一緒にご飯をたべたりする姿も。現在はお試し期間中というが、2匹がうまくいった場合、同水族館で共に過ごすことになるとのこと。
「コーニッシュ・シール・サンクチュアリ」職員のタマラ・クーパー氏は、英メディア「People」の取材に対し
「2匹がとてもうまくいっていて、ハリスがすぐに落ち着いたことを私はすごく嬉しく思います。
ハリスがサンクチュアリを離れることは寂しいですが、2匹がパートナーを失い再び愛を見つけられたのは、まるでおとぎ話のハッピーエンドのようです。」
と語っていた。
水族館は一時的に休館していたが、職員は幸せな2匹を一目見てもらおうと、12月2日の再開時にゲストがくるのを心待ちにしていたということだ。
参照元:People.com、Youtube