【なぜ?】中国のクリスマスのエンタメ番組でなぜかツリーやリースにぼかしが加えられる

カルチャー

テレビ番組に政府の検閲が・・・

テレビでエンタメを楽しむ時には、難しいことなど考えず頭を空っぽにして見たいもの。それは多くの中国人も考えていることだろう。

だが中国では、そんな場面でも政府の検閲が入り、警告されることがあるという。

そこで今回取り上げる番組の放送局は、警告を避けるためにこのような措置を取ったという。下の動画は、そのリアリティーショー番組である。

クリスマスがテーマのセットだというのに、ツリーやリース、オーナメントにぼかしを入れたのである。西洋の祭りや外国のものを崇拝したりすることで、政府からの批判される可能性があるためだという。

これは国営放送「湖南テレビ」の子会社「マンゴーTV」が、12月24日に放映した「スター大探偵」という番組。

内容は人気芸能人が犯罪現場で証拠を見つけ、殺人者が誰であるかを暴くというもの。ストーリーはクリスマスに深く関連するものではないというが、季節感を出すためにクリスマスモチーフが飾られたとされている。

これを見ていた多くの視聴者が、SNS上で「ぼかしはいらない」と強く反発。このようなコメントが飛び出していた。

「マーケットは商機ととらえ、消費者は楽しく過ごすための機会だとしており、恋人たちは愛を伝える機会としている。
クリスマスが西洋を崇拝することや、宗教とは何の関係もないと捉えている。
これは文化的な信頼を築く方法ではない。私たちはかつて外国の文化を受け入れ、自分たちのものにして前進してきた。」

中国におけるクリスマスの受け取り方は、日本とあまり変わらないようだ。

中国国内での論争は加熱し、各国のSNS上で該当番組は炎上に発展。その翌日「マンゴーTV」は、動画メディアにアップされたクリスマスの放送分からはぼかしを消したという。

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こうした西洋のお祭りを禁止する公式文書は存在していないが、近年、外国のお祭りや文化的要素の取り締まりが行われているという。

一部の都市ではクリスマスの飾り付けが排除されているほか、学校でのクリスマスパーティーが禁じられており、あるテレビ放送では、男性のピアスにぼかしが入れられたこともあるという。

こうした西洋文化への敵視は、2017年に中国共産党中央委員会によって発行された「伝統的な中国の文化遺産を促進し発展させるためのプロジェクトの実施に関する提案」という文書から始まったとされている。

 

参照元:YoutubeOddity Central

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