中身がない”フェイクブック”を売るインフルエンサー
本というのは知的なイメージがあるためか、本を読まない人の間でもインテリアとして強い人気がある。しばしば住宅展示場に配置されているものだ。
そういう人たちのために、置物として本を楽しむ「フェイクブック」というものが販売されているが、とあるインフルエンサーがこれを販売した結果、物議を醸しているという。
注目されているのは、ドバイを拠点とするフランス人インスタグラマー、マディ・ブルシアガ。豪華でおしゃれな生活や完璧なルックスが人気を集め、248万人ものフォロワーを抱えているSNSのスターである。
そんな彼女が今回、ココ・シャネルやイヴ・サン・ローラン、ブリジット・バルドーの本をコピーし、フェイクブックとして使っている画像を投稿したから問題になった。
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— Julien Azarian (@julienazarian) January 16, 2021
彼女自身は本にあまり興味はないというが、フォロワーに見せびらかすために「380円(3ユーロ)で買える」という形で宣伝。投稿には、中国の通販サイト「Aliexpress」で割引が効くプロモーションコードが添えられていた。
なお、このフェイクブックは実際はダンボール。これを受け、SNSユーザーの間では非難する声が高まっている。
あるユーザーは、「こういうインスタグラマーの生活なんて偽物そのものなのは知ってるが、本すら偽物を使うなんて。」と意見。また別のユーザーは「本は飾るものじゃなくて読むものだ」と厳しいコメントを添えていた。
また更に問題となったのは、商品の権利侵害。この本は中国のメーカーが無断で作ったものと判明し、フランス国内のブリジット・バルドー財団から投稿の削除を求められた。
ブルシアガは25000円(200ユーロ)の寄付を持ちかけ和解しようとしたというが、同財団はこれを拒否し、訴訟を検討しているとのこと。現在、問題の投稿は削除されている。