17歳娘の交際に反対した父親が殺害
これまでに何度も報じられてきた『名誉殺人』だが、これは婚姻拒否や婚前または婚外交渉、また自由恋愛をした場合など家族の名誉を汚した者に対し、家族や親族らが自分たちの名誉を守るために該当者を殺害する風習である。その犠牲者は大半が女性だ。
殺害が正当化される理由などあるはずもないのだが、このたび、インドでまたもや名誉殺人が起きてしまった。(※刺激的なコンテンツがあるので閲覧にご注意ください)
3月3日、インドのウッタルプラデーシュ州ハルドイ県を歩いていたのは、野菜業を商っているサルベシュ・クマール。だが、その手には殺害されたとみられる女性の頭部を持っていたのである。
STUPIDITY
INDIA-A father calmly carries his daughter’s severed head along streets after beheading her in a so-called “honour killing”. Sarvesh Kumar admitted on video to decapitating the 17-year-old with a sharp tool, as he was very angry about her dating a man he didn't approve. pic.twitter.com/75iepAYFqc— MCGW (@MombasaCGW) March 4, 2021
クマール容疑者によると、殺害されたのは17歳の実の娘であった。娘の交際に反対していたクマール容疑者は、この日説教をしていたところ感情をコントロールできなくなり娘に手をかけてしまったのだという。
娘の頭部を持って警察署へ向かう途中だったとも報じられているが、クマール容疑者はこれを名誉殺人だと主張しており、悪びれる様子はなかったそうだ。
Police in #India's northern Uttar Pradesh state have arrested a man who confessed to beheading his teenage daughter https://t.co/hd6G8xKwOQ
— Saudi Gazette (@Saudi_Gazette) March 6, 2021
名誉殺人は中東のイスラーム文化圏を中心に行われていたため宗教的な概念だと考えられていたが、宗教とは無関係で地域の風習によるものだという見方も強まっている。しかし、近年では人権や倫理的な客観から人道的問題としても議論されており、今後大きな課題となってくることだろう。