全裸の大人が出演する教育番組
このほど、オランダで10〜12歳の子供を対象としたこちらの教育番組が物議を醸しているという。一体どんな内容なのか、まずはご覧いただこう。
数人の大人が登場し、おもむろにガウンを脱ぎ始める。年齢も性別も様々な全裸の大人が子供らの前に立つという、なんとも異様な光景だ。
子供らにボディポジティブを促す
この番組は、昨年デンマークで放送されたものに基づいて構成されているといい、特定の体の部分を恥じるのではなく、自分のありのままの体を受け入れ、ポジティブな思考を促すことが目的だという。
子供らは陰部の大きさや陰毛が生えた年齢、剃毛などについて気になることを直球で目の前にいる全裸の大人に投げかける。そして、大人はそれに対して答えるという形式の番組だ。
子供らが自分の体を受け入れることができるよう、人種や年齢、体型や性別によって体はそれぞれ違うことを伝え、みんな違っていて当たり前だということを思春期を迎えようとしている子供たちに教えるのである。
視聴者らからは賛否両論
しかしながら、この衝撃的な内容の番組には視聴者らから「下品」「ここまで晒す必要はない」などと、多くのクレームが寄せられているという。当の子供らはというと「自分は見る必要がない」「他の人も同じことを悩んでいることを知るのはいいこと」「最初は不快に感じたけどちょっとだけ自信がもてるようになった」など、意見は様々だ。
本家デンマークでも、当時は番組に対して多くの批判の声が寄せられていたが、意外にも満足度は高かったようだ。その年の子供番組部門では最優秀賞を受賞したというのだから、オランダでも否定的に見ている人たちの考え方が変わる可能性はあるだろう。
近年、スマホや電子機器の普及でネット上では加工された体やヌード写真を目にする機会が増えている。しかし、それはありのままの姿ではなく歪められた偶像なのだ。それを知らない子供たちが、自分の体について恥ずかしがったり悩んだりするのを回避するために制作されたというこの番組、ここ日本でも放送される日は来るのだろうか。
参照元:YouTube、DutchNews.nl