コレクターが一目惚れした茶碗、まさかの4000万円
不用品を家の裏で売るガレージセールはアメリカにおいて盛んだが、まさかそこから4000万円相当の美術品が発見されるなんて、一体誰が考えられただろうか。
Rare 15th century Chinese bowl found at US yard sale: How about this for bargain-hunting? A small bowl bought for $35 in a yard sale in the US turned out to be a rare 15th century Chinese artifact possibly worth $500,000. The porcelain bowl –… https://t.co/h4smAh3vCT #FauciHero pic.twitter.com/kLklfohRtK
— NotComey (@notComey) March 3, 2021
購入したのは、アメリカ・コネチカット州北東部にある匿名の美術コレクター。
今年3月、彼はガレージセールを訪れ、お花のモチーフがあしらわれた陶器製のお茶碗を発見。価格はわずか4000円だったというが、その繊細な色合いになぜか強く心を奪われたそうで、その場で購入。
その後、何か高い価値を感じたのか、ニューヨーク・サザビーズにある陶磁器の専門家に鑑定を依頼。写真を送った後、オークションハウスに持参して細かいチェックを行ったという。
結果、1402年から1424年にかけて中国大陸を統治した、明王朝の3番目の皇帝「永楽帝」の宮殿のために作られた器であることが明らかになったのである。
オークションハウスで中国の美術品を取り扱うアンジェラ・マカティア氏は、AFP通信の取材において「世界で現存していると知られていた茶碗は6つだけです。」と語る。うち5つは美術館が所有しており、台湾に2つ、ロンドンに2つ、イラン・テヘランに1つ展示されている。
今回見つかった茶碗で、世界で7つ目となった。
茶碗は3月17日にオークションにかけられ、3000万円(30万ドル)から5000万円(50万ドル)の売り上げが見込まれている。
この貴重な茶碗が発見された経緯に関して、マカティア氏は「なぜ茶碗が中国からガレージセールに持ち込まれたのかは不明だ」と明かしている。