ファウルボールを譲った少年の優しさ
9月15日、米ペンシルベニア州フィラデルフィアにある『シチズンズ・バンク・パーク』で開催されていた試合中の出来事が話題となっている。
この日、メジャーリーグベースボールのフィリーズ対カブスの対戦が繰り広げられていたのだが、話題となったのは試合の内容ではなく、スタンドでの一コマである。スタンドに飛んできたファウルボールを拾ったのは水色のTシャツを着た少年(10)で、ボールを上に掲げそばにいた父親とハイタッチをして喜んでいるのがわかるだろう。
だが、すぐさま少年はあることに気がついた。
guess it really is the city of brotherly love 🥺 pic.twitter.com/Qft68ht5c8
— Cut4 (@Cut4) September 16, 2021
同じ列に座っていた赤いTシャツを着た少女が、ボールを拾えなくて泣いていたのだ。すると、少年は躊躇することなく拾ったボールを少女へと差し出したのである。
少女はピタッと泣き止み、少女の家族も驚いた表情を見せているが、少年はそのまま席に戻り、父親に頭を撫でられると照れくさそうに帽子を深くかぶった。
この様子はSNSで拡散され、「なんて素晴らしい行動なんだ」「心温まるね」「お父さん、素敵な息子を育てましたね」などと少年のなんとも男前な行動に称賛の声が寄せられている。大人ならまだしも、自分が応援するチームのボールは少年だって欲しかったに違いない。それでも、そばで泣いていた少女のために迷うことなく譲ることができたのは、やはり他の人を思いやれる優しい気持ちがあったからだろう。
なお、この日の試合は17対8でフィリーズが勝利しており、少年にとっても少女にとっても忘れられない1日となったはずだ。
参照元:Twitter