【すごい!けれど・・】73歳の女性がウォルマートで万引き犯と対峙!その行動に賞賛と議論が巻き起こる!!

事件

先月23日、JR宇都宮線の車内で喫煙していた男を注意した男子高校生が暴行を受ける事件があり、男子高校生に対する賞賛とともに、”犯罪的行為に対して直接注意すべきかどうか?”という議論が巻き起こったことは記憶に新しい。

時を同じくして1月29日、カナダ・ブリティッシュコロンビア州で起きた事件も現地で同様な議論を呼んでいるのでご紹介したい。
日本の事件よりさらに背景は複雑と言える内容だ。

73歳の女性が果敢にも万引き犯と対峙する!

この映像は、カナダ・ブリティッシュコロンビア州のウォルマート・キャンベルリバー店でのもの。覆面をかぶった男が、商品を沢山詰め込んだショッピングカートを店の出口から出そうとする様子が映し出されている。

これを撮影しているのは、偶然店内に居合わせたダリル・ヨハンセン氏。
ヨハンセン氏が男に”商品の代金を払ったのか?“と尋ねるが、男はこれを無視、ショッピングカートを持ったまま自身の自転車で店を出ようとしている。

と、そこに後方からスッと女性が現れる。彼女は果敢にもカートで出口をふさいだ。
女性はエレイン・ギャラウェイさん73歳。彼女は、

この臆病者、カメラに顔を見せろ!

と一喝するや、素早く男の覆面をはぎ取った。
これを見たヨハンセン氏も、男のショッピングカートを店内に引き戻そうと加勢に入る。

二人の姿勢にひるんだ万引き犯は商品を諦め、自転車で逃走をはかった。

こんなバカげたことはうんざりだ!出て行け!!あんたみたいのが値段をつり上げているのよ!

とギャラウェイさんが最後にバシッと決めた。

彼女の勇気ある行動はカナダで賞賛を受けるも・・

勇敢にも万引き犯に対峙したギャラウェイさんは、この動画が公開されるやカナダ国内で話題となり英雄的な扱いを受けたが、彼女はCTVのインタビューに答え、

男が武装していた可能性もあるので、私の行動はおすすめできない

と語っている。

同店では一ヶ月前、警備員の刺傷事件が・・

実は、彼女は店内でこの万引き犯が商品をバックパックに詰め込んでいるのを目撃し、まずは店のスタッフに伝えていたそうだ。しかし、この店では一ヶ月前に別の万引き犯を引き留めた警備員が刺された事件があり、その対応について、“何も許可されていないのです”とスタッフは彼女に言ったそうだ。

ギャラウェイさんはその後、自分の支払いを済ませならがらも、万引き犯の様子を伺い、

男は店を出ようとする瞬間、ショッピングカートを持ちながら同時に自転車を手に取った。
両手がふさがったその瞬間がチャンスだと思ったの

今なら覆面をひっぺがしてやれるって

彼女の行動は怒りに任せてのものではなく、慎重かつ冷静に状況を判断してのものだったのだ。
撮影者もいることも承知した上で、まず万引き犯の素顔をさらし証拠とすることを最優先事項とした訳である。
すごい洞察力をお持ちの方だ。

女性は犯罪者に対応する知識と経験を持つ人物だった

後日、CTVのインタビューではギャラウェイさんの過去が紹介された。

ギャラウェイさんは17年間勤めあげた元銀行の窓口係で、なんと過去に3回も銀行強盗に遭遇した経験を持っていたのである。
バンクーバーの銀行ではショットガンの銃口を向けられ、さらにカルガリーの銀行でも2度遭遇した。
銀行強盗に遭遇しても、

心配するな。金を渡して銀行から追い出せ、みんなを守るんだ!

と上司から言われていたそうだ。

今回の事件での的確な判断と勇気ある行動は、そうした経験があってのことだったのである。

カナダ国内でも様々な意見が

Twitterなどのコメントを見ても、

・この女性に市長選で一票を投じたい!
・彼女みたいな人は国宝級だ!その行動は美しい!
・この女性はヒーロー。少数の人々からの盗難を相殺するために、より高い価格を支払うなんておかしいよ。
・新しいヒーローです。小売店の管理職としては、なぜ他の店員の誰かが助けなかったか疑問でなりません。

という惜しみない賞賛の声が多いが、

・万引き犯を見るのはイライラするかもしれないが、一般の人々が介入することは勧めない。
 過去には、万引き犯が武器や熊よけスプレーで武装するなどエスカレートした事件もある。
・ウォルマートが万引き犯の一般的な標的となってしまっている面もある。対応は店に任せるべきではないか。

といったセキュリティの専門家からの声もあり賞賛一色という訳でないようだ。
なお、残念ながらこの万引き犯はまだ逮捕されてはおらず、地元警察によって捜査中とのことである。

この事件でも日本の事件でも、勇気ある市民の行動は賞賛を持って迎えたいものだ。
しかし、その行動の背景には今回の件のように特殊な経験や知識が伴っている場合も多く、勇気や勢いだけで闇雲に真似をしても悲劇を招く場合もあるだろう。
議論の尽きることはない話題である。

今回の件、背景としてはインフレ問題やウォルマートの闇問題(低賃金労働問題とそれに伴う店内の治安悪化)もある内容で、一女性の武勇譚というだけではない広がりを持った事件であるようだ。
皆さんは如何思われたであろうか?

参照元:GlobalnewsCTVNewsVT.ChekNews

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ひろしげ

海外渡航経験はハワイ、イギリス、ニュージーランド。大陸に憧れと恐れを抱く典型的島国の人です。趣味は大仏巡り。牛久大仏を擁する茨城県が魅力度ランキング最下位というのは納得できない。

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