日本では、毎年春と秋に全国交通安全運動が実施され、啓蒙活動や安全運転に関するキャンペーンが行われる。ドライバーはこれに対して複雑な思いがあるものだが、社会的に非常に意義の高い取り組みである。
類似の取り組みはアメリカでも存在しているようだ。
この動画は2月10日、アメリカ・ネバダ州ラスベガスで行われた“歩行者の意識と安全を促進する”イベントでのひとコマ。
イベントの一環として、ハートの衣装を着た人物(以下、ハートマン)が大通りのお横断歩道を渡ろうとしているところから始まる。
ハートマンの奮闘むなしく・・
ハートマンは“歩行者のために停止しよう!”と書いたハートを背中に掲げ、猛スピードで走る車群に停止を呼びかけている。しかし、車はガンガン通りすぎる。ハートマンのことは目にも入っていない。
十数台が過ぎ去ったころ、奇特な一台のバンがハートマンに気が付きスピードをゆるめた!が・・。
急ブレーキすぎたのだろうか、哀れ、後続車から結構な勢いで衝突されてしまうのである。
現場は非常に危険な場所
この横断歩道は、ラスベガスのチャールストン大通りとバレービュー大通りの交差点の近く。
昨年路上で83人の歩行者が死亡した、大変危険な場所だそうだ。
ハートマンはそんな危険な場所で一人注意喚起に奮闘していた訳で、彼を責めるのも気が引ける。
しかし、もう少し前の地点から別の種類の注意喚起をおこなった上で、ハートマン登場、といった細やかな演出が必要だったかもしれない。こういうのは日本の警察のほうが上手なのかもしれない。
止まったバンと追突した車、ハートマンの三者がこの後どうなったのか非常に気になるところではあるが・・。
残念ながら、これ以上の情報はない。
ちなみに、このような啓発イベント中に事故が発生したの今回で2回目とのこと。
昨年10月には、妖精に扮した警官が同様のデモンストレーションを行っていたところ、横断歩道を横断中の女性がセミトラックにひかれそうになったことがあったそうだ。
もはや啓発よりも、歩道橋を作るなど別の対策が必要な気がする話である。