相手は体長約1.5メートルのワニである。いくら何でも軽装過ぎやしないか?
70歳、ロッジのオーナーがフライパンでワニ退治!
しかし、その足取りに躊躇や迷いはみじんもない。
ここはオーストラリア北部ノーザンテリトリーにある観光ロッジ『ゴートアイランドロッジ』。このロッジのオーナー、カイ・ハンセン氏は御年70歳である。
6月17日に撮影されたこの動画は、ハンセン氏がフライパンを片手に階段を下っているところから始まる。階段下には狂暴なワニが・・。
「OK!OK!」とオーストラリア英語で軽くつぶやきながら、”すっ”とワニの前に立つハンセン氏。その呼吸、間合いは剣の達人さながらだ。そこにワニへの恐れは全く感じ取れない。
一方、ワニは真正面に立ちはだかったハンセン氏に近づいてくる。そして、その大きな口を開き牙をむいた!
しかし、その上顎が頂点に達した瞬間、ハンセン氏のフライパンの一撃が!
一撃をくらい、ひるんだワニ。その下顎が地面についた瞬間を狙って、第二打が振り下ろされる。
”ボゴンッ”という一撃目よりさらに大きな音がする。クリーンヒットである。たまらず背を向けたワニは、スゴスゴと水場へ逃げ去っていった。
このビデオを録画したロッジの宿泊客は、
私たちはヘリコプターでロッジのある島を離れていて、戻ってきたらワニが道をふさいでいた。
ロッジのオーナーは私たちの安全を心配してくれて、フライパンだけでワニを退治したんだ!
と事の次第を語った。
野生動物と闘う男たち
このロッジの場所はアデレードリバーのほとりにあり、ワニが多数生息してる地域である。
このハンセン氏はデンマーク出身であるが、若いころオーストラリアに移住。しかし、都市での生活に飽きて、2012年にボートかヘリコプターでしかアクセスできないこの地でロッジの経営を始めた。
ハンセン氏は、時間が経つにつれてワニに慣れ親しみ、今はたいそう好きになったそうだ。
今回の件は、群れの中から追い出されたワニがロッジ内へ迷い込んで来てしまったため、とハンセン氏は推測している。
このワニはロッジ客の危険を考慮し、より遠い場所へ移送されたそうである。
当サイト、edamame.でも過去に、いきがったカンガルーが一撃でシメられる、愛犬を守るため、怒り狂うカンガルーとガチファイト等、オーストラリアでの人間と野生動物(主にカンガルーだが)との戦いをご報告させて頂いている。
今回、新たにその一群に”ワニとの戦い”が加わった。
しかし、この闘いにおけるハンセン氏の落ち着きぶりには感嘆した。世界にはすごい男がいるものである。