7月28日、イングランド南西部コーンウォールの北海岸にあるペランポース沖海上で、“空に浮遊するタンカー”が撮影されて話題になっている。
巨大なタンカーがポッカリと宙に浮く実に不思議な光景だ。
この映像を撮影したリジ・ラーバレスティア氏はこの光景に圧倒されたと語っている。
木曜日の午前10時45分ごろ、ペランポース沖で見つけました。とても、とてもクールでした。
このタンカーは数日前から停泊していたんですが、私が犬の散歩から帰ってきたとき、飛んでいるように見えた!
この現象、皆さんご存じのとおり“蜃気楼”である。
イギリスで見られることは稀らしく、ヨーロッパでは伝統的に“ファタ・モルガーナ”現象と呼ばれている。
この現象は、温度の低い海面等によって下方の空気が冷やされ密度が高くなった場合に起きる。これにより物体の上方に、水平線や地平線に隠れて見えない風景や船などが見えてしまう。
その原因は、光が気流の隙間を通過する際に屈折することによる。脳は光がまっすぐに進むと想定しているため、この奇妙な錯視が引き起こされると言われている。
今回のこの現象は少なくとも 30 分は続いたという。
日本では、富山県魚津市が”蜃気楼の見える街”として有名だ。
今回の“浮いたタンカー”は、日本の物よりも少々風情に欠けるきらいもあるが、これはこれで奇妙に幻想的な風景と言えるだろう。