今年の6月、クリストファー・キンソン氏(54 歳)は、アメリカ・カリフォルニア州オリンピックバレーにあるコンビニエンスストアで夜勤をしていた。その勤務中の午前1時30頃、ドアが開いているにのに誰も入ってきていない事に彼はふと気が付いた。
不思議に思いドアの下方に目を凝らすと、この動物がいた。
『なんてこった!クマだ』
”最初は驚きました。ドアが開いているのが見えたけど、誰も見えないので・・。”
”動画では伝わらない。実際のクマはこの映像の2割から3割くらい大きく感じた!”
とキンソン氏は地元メディアの取材に答え語っている。
彼はレジ奥にいて、裏口も近くにあったのである程度の余裕はあったようだ。そして、彼はクマの様子を撮影し始めた。
この”野生の泥棒”はコンビニ内を平然と歩き、陳列前のサンドウィッチや棚のスナック菓子などをゆっくりと物色をし始めた。
キンソン氏は大変口の悪い方のようだ。クマの傍若無人なふるまいに、ついにブチ切れた。
「出ていけ!f××k、f–k!」と声を荒らげる。
キンソン氏の罵倒は功を奏した。クマは小さな一袋のスナック菓子を口にくわえ、スゴスゴと退店してゆく。実際は約30分間も店内を物色していたらしい。クマが店の外にでるとキンソン氏は素早くドアを内側から固定し事なきを得た。
映像の最後には、クマが施錠されたドアに体を何度もぶつける恐ろしい様子が写っている。
同地域では、クマがコンビニエンスストアに侵入したのはこれが初めてではない。昨年11月には、同じ地域内コンビニエンスストアで店の入口でアルコールディスペンサーに激突する様子が撮影されたことがあったという。
スナック菓子一袋だけ頂戴した今回の件といい、この地域のクマはコンビニでの妙に紳士的なふるまいが目立つように思えるが・・。
しかし、それは人間の勝手な妄想でしかない。クマは食物連鎖の頂点に立つおそろしい生物。今回の件を教訓に、クマが出没した際の対応をマニュアル化するなどの対策が同地域ではなされているようだ。
キンソン氏は無事で何よりであった。