肉を食べる男性はセックスを禁止されるべきだとドイツの動物愛護団体が主張し始め、人々を困惑させる

カルチャー

クレイジーすぎる提案。すべての肉食男性のセックスを禁止せよ!

動物愛護団体「動物の倫理的扱いを求める人々の会」(the People for the Ethical Treatment of Animals:略称PETA)のドイツ支部は、肉を食べるすべての男性のセックスを禁止すべきだと訴え始め、ドイツのみならず世界中の人々を困惑させている。

この団体の主張によると、肉食こそが『有害な男らしさ』の象徴であるからだという。そして世界を救うために、セックス・ストライキを起こすよう女性に呼びかけている。以下がそのストライキ・イベントの映像である。

この団体の主張は、科学雑誌PLOS One2021年11月号に掲載された研究を論拠としている。その研究では一般的な男性はその肉食偏重な食生活のために、女性よりも41%もの多くの温室効果ガスを排出することが述べられている。

PETAドイツ支部のキャンペーンチームリーダーであるダニエル・コックス氏は次のように語っている。

「自宅の庭でお父さんたちは毎週日曜日、ビール瓶とバーベキュー用のトングを持ち700ユーロ(約10万円)のグリルでソーセージをジュージュー焼いている。訪問者が持参するズッキーニなどの野菜には誰も目もくれない!」

「今やこういった『有害な男らしさ』こそ、気候に害を与えていることは科学的に証明されている。したがって、肉食男性については”女性とのセックスを禁止”するとともに、”41%”という高額の食肉税が適切である」

ドイツの有名タブロイド紙 Bild は、この一連の騒動を「クレイジーな提案」と呼んで、9月21日の第一面に掲載した。

地元ドイツの人々の声は?

この主張への反応、大変気になるところだ。そのBild紙面上の地元民へのインタビューを抜粋すると、以下のような論調である。

ニーダーザクセン州シュネフェルディンゲンのソーセージの売り手であるジェシカ・スタールさん (36)
「この声明には衝撃を受けた。言葉もないわ。私はブラートヴルスト(牛肉で作るソーセージ)を売ってて、男よりも女の客が多いのよ。客がみんな旦那とのセックスを許されなくなったら大変なことになるわ!」

フィラッハ(オーストリア)出身のホテルのドアマン・ハンジ氏(37)
「何いってんだよ?誰もが食べたいもの、おいしいもの、体に良いものを食べるべきだろ。誰もが自分でそれを決める事が出来るのが当たり前だろ!」

テューリンゲン州マイニンゲンの年金受給者ペーター・ケーラー氏(64)
「セックスと肉の両方を楽しみたいもんだ。今は奥さんがいないので肉しか取れないがね」

ベルリン出身の肉屋、イェルク・エルヒンガー氏(48)
「一部の菜食主義者やヴィーガンのアプローチ、たとえば、工場での農業を支援すべきではないという考え方は、私には理解できますし、私も同じように考えています。しかし、この主張は疑問だ。肉は発育にとって重要です。動物性タンパク質がなければ、人間は今日ほど発達していなかっただろう。」

ベルリン出身ピーター・アレックス氏 (40)
「ばかげている。彼らに他人の性的行動を制限する権限なんかあるのか?動物を救う他の方法を見つけろと言いたい。ライオンが肉を食べることも禁止したいのか?」

等々。あまりの極論に非難の声が多いようだ。

確かに、先進国の間では社会全体として肉を食べ過ぎているという傾向はあるのかもしれない。昨今は代替ミートの普及が進むなど、肉の消費量を減らす動きもここ数年で加速している。

だが、今回の主張はいくらなんでも過激に過ぎるのではないだろうか?
美しくとても精密な工業製品を作る事では世界に冠たる国「ドイツ」。偏見を承知でいうと、その極端に走りがちな国民性の一部が暴走したのが今回の主張なのだろう。とはいえ、街の人々の声は冷静で安心した。

一方その頃、極端に走りがちな国民性を持つもう一方の雄、極東の島国では「少子化」「草食化」「恋愛人口減少」傾向が粛々と進む時代となっている。果たして地球の未来にとって、本当に正しいのはどんな主張や行動なのだろうか?そんなことを考えされられる一幕であった。

参照元:BildIndy100YoutubePLOS One

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ひろしげ

海外渡航経験はハワイ、イギリス、ニュージーランド。大陸に憧れと恐れを抱く典型的島国の人です。趣味は大仏巡り。牛久大仏を擁する茨城県が魅力度ランキング最下位というのは納得できない。

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