『母が最後のご飯を作ってくれた』癌で衰弱した母親が夕食を作る様子の映像が涙を誘う

カルチャー

母親がキッチンで“最後の料理”を作る

先月下旬、癌にかかった母親が息子に最後の夕食を作る様子を写した動画が中国で話題となった。
投稿主は中国北東部大連出身、20代の鄧(デン)という男性。

その内容は、スキンヘッド姿でパジャマを着た女性がキッチンで料理をしている様子を捉えたもの。
バックには中国で有名な民謡「さようなら」が流れていて、投稿にはこうキャプションが付けられている。

“母さん、安らかに眠ってください。僕は大丈夫だからね。”

@5000_history

患癌妈妈去世前坚持为儿子做了最后一顿饭,儿子:当时望着母亲的背影情绪瞬间崩溃

♬ 原声 – Chinese Nation

サウスチャイナ・モーニング・ポスト紙などの報道によると、この動画は先月29日にDouyin(抖音/ドウイン=中国版TikTok)で公開されたもの。
そこには、抗がん剤治療の副作用でスキンヘッドとなったデン氏の母親がパジャマ姿でキッチンで忙しく料理をしている様子が映し出されている。これは、母親が亡くなる直前の様子を撮影したものだとデン氏は語っている。

母親がくれた最後の贈り物

デン氏の母親は癌で長い間闘病生活を送っていたという。今年の2月に癌の診断を受け、それから3回の化学療法を行った。3回目、最後の化学療法の日から数日経った頃に突然母親はベッドから起き上がり、“何が食べたい?”と聞いてきたという。そして、“一緒に市場へ行こう”と誘ってきたそうだ。
二人で市場へ行き、昆布とジャガイモと肉を買った。帰宅後、母親は台所に行き、料理を作ったという。

「母が台所で料理をしている間、私は居間に座っていました。その背中を見て涙が止まらなくなりました」

「もうかなり弱っていました。それでも私のために料理をしてくれて、料理が終わると息を切らしながら長い間休んでいました」

その料理の味は闘病開始前と同じだったという。デン氏はこの一生忘れられない味の料理をすべて平らげた。この母親の行動について、

「母は私がビデオブロガーであることを知っていました。この映像は彼女が私にくれた最後の贈り物だと思う」

とデン氏は語っているという。

この感動的な動画は多くのSNSで共有され、多くのユーザーたちはお悔やみのメッセージをコメントするとともに、愛する人との最後の料理の思い出を語り合っている。

「私は母が亡くなって1か月後、冷蔵庫の中に母が作ってくれた冷凍餃子の袋を見つけた。私が一番好きな肉の詰め物が入ってて。この餃子をすべて食べ、ボウル半分の涙を流しました」「私も母が病気で、医者に助からないと言われています。ネットでこの映像を見たら、母が隣の部屋で寝ているのに黙って泣いてすすり泣いてしまった。母親は偉大だね」「とても、とても残念です。親を失うということは大抵の人に起こることだからといって、その痛みが軽くなるわけではないよね」「必要なだけ悲しんでください。そして、どうか自分に優しくしてあげてください」「この世界に祝福を。長い間泣いていなかったのに、これらのビデオを見た後、私はとても幸せな気分になりました」「親と死別した後の悲しみを乗り越えて、彼らの愛のおかげで私はより良い人間になれたと理解しています。あなたにも祝福がありますように」等々。

デン氏もこれから長い時間をかけて、この悲しみと対峙していくのであろう。それでも、この一生忘れられない母の料理を鮮明に記憶できた事は、これからの大きな支えとなるに違いない。

参照元:South China Morning PostTiktokmeaww.com

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ひろしげ

海外渡航経験はハワイ、イギリス、ニュージーランド。大陸に憧れと恐れを抱く典型的島国の人です。趣味は大仏巡り。牛久大仏を擁する茨城県が魅力度ランキング最下位というのは納得できない。

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