79年間をともに過ごした夫婦がわずか20時間の差で亡くなる。二人は手を繋いだまま旅立った

カルチャー

約80年連れ添った夫婦が時を置かず亡くなる

アメリカ・オハイオ州に住む共に100歳になる夫妻が双方、時を置かずに亡くなった。
夫が亡くなってから妻が亡くなるまでの時間は20時間、その間妻は亡くなった夫の手を握ったままだったという。その理想に近い夫婦の終焉の形はアメリカの各紙で報道され、感動を呼んでいる。

夫のヒューバート・マリコートと妻のジューン・マリコートは1941年にオハイオ州ハミルトンの教会で出会い、2年後に結婚した。その長い長い結婚生活は79年間に及ぶ。人生のほぼすべての段階を一緒に過ごしてきたと言っていい。

先月23日、マリコート夫妻は家族全員集まりピザパーティーを開いて感謝祭を祝っていた。しかしその夜、妻のジューンさんは体調を崩し意識を失う。彼女はここ数年脳卒中を患っていた。そして、娘のジョーさん(70歳)がジューンさんをホスピス・ケアに連れて行くことになってしまった。妻の状態を見た夫は泣き崩れ憔悴した。その様子は「心も体もバラバラになってしまったようだった」と息子のサムさん(76歳)は取材を受けて語っている。

その後、夫・ヒューバートさんも妻・ジューンさんと同じホスピスの同部屋へ入ったが、間を置かず夫も意識を失った。完全に意識が亡くなってしまった二人の手は子供たちによって握りしめられたそうだ。

その後、二人とも意識は戻らなかった。夫・ヒューバートさんは11月30日午後9時15分に、妻・ジューンさんはその約20時間後、12月1日午後5時40分に死亡した。

二人は一緒に死の旅へ出かけた

「二人は一緒に出かけたんですよ」と息子のサムさんは地元紙に語っている。
「親父の死因は“失恋”と言えるね」とも。

ヒューバートさんは1942年に米海軍に入隊し、第2次世界大戦中はハワイ・パールハーバーで勤務したという。戦時中2度目の休暇の時にジューンさんと結婚。戦後、無事帰国したヒューバートさんは、1990年に退職するまでダイボルド社で工場監督として働いた。夫婦には、サム、ジョー、テレサの3人の子供が生まれ、さらに7人の孫と11 人のひ孫が生まれた。そして、夫妻は今年の初めに79回目の結婚記念日を迎えた。さらにジューンさんは7月13日に100歳となり、その10日後にヒューバートさんも100歳を迎えていた。

この幸せなカップルは長く深い愛情を育み、深刻な喧嘩は一度もしなかったそうだ。

7月に『TODAY』紙に受けた取材で、ヒューバートさんは夫婦円満の秘訣を、

「私たちは問題なく人生を送ったわけではありません。でも、お互いを傷つけるようなことは決してしませんでした」
「もし言い合いになった場合は、数分間その場を立去るんだ。そしてまた戻ってきて、話題を変えるか、問題解決するかだね」

と語っている。
そして、

80年近く結婚生活を過ごしたんだ。私は妻のない人生を想像することができません

と述べた。

その言葉は、今回の彼の死によって完全に証明された。二人の魂はきっと安らかであるに違いない。

参照元:NewYorkPostToday

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ひろしげ

海外渡航経験はハワイ、イギリス、ニュージーランド。大陸に憧れと恐れを抱く典型的島国の人です。趣味は大仏巡り。牛久大仏を擁する茨城県が魅力度ランキング最下位というのは納得できない。

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