赤ちゃんアザラシが人間を襲う
今月はじめ、南アフリカ共和国西ケープ州に位置する都市ケープタウンにあるクリフトン・フォース・ビーチで、赤ちゃんアザラシが海水浴を楽しんでいた人間を襲うという事件が発生した。
こちらの動画からは、アザラシを撮影しながら「なんて可愛いの」という女性の声が聞き取れるが、次の瞬間、アザラシは浅瀬で遊んでいた男児の足元に噛みついたのだ。
Baby seal attacks kid and female at Clifton 4th Beach! 🦦
Imagine hearing “get out the water” and next thing feeling a bite. I would have shat myself! 💩 pic.twitter.com/NHkZbUKwxH
— Dylan Moore (@MrCPT) January 4, 2023
執拗に男児を追いかけ回していたアザラシだったが、周囲の大人らが助けに入ったことでなんとか男児をアザラシから引き離すことができた。しかし、その後アザラシは遊泳していた女性にも襲いかかったのである。まだ赤ちゃんだったからこの程度ですんだものの、もしも成体だったらと思うと事態はもっと深刻になっていたかもしれない。
野生動物に近づかず敬意を払うことを呼びかけ
国立海難救助研究所(NSRI)によると、ここ数カ月、同地域の他の海岸でも同様の事件が報告されているといい、南アフリカのビーチには南半球の夏のホリデーシーズンに多くの観光客が訪れるため、野生動物は過度のストレスを抱えるようになっていたのかもしれない。攻撃的なアザラシに遭遇した人は、警察か動物保護局に連絡し、もしも噛まれてしまったら直ちに医師の診断を受けるよう呼びかけている。
この件を受けて南アフリカ当局は、観光客らに野生動物に近づかないように注意を促した。また、ケープタウンのエディ・アンドリュース副市長は「住民と観光客はすべての海洋および沿岸の野生生物に敬意を払い、野生生物がいる可能性のあるエリアからペットを連れ出すことを推奨しています」と声明を述べている。人間にも安らげる場所が必要なように、野生動物にも安心して過ごせる場所が必要なのは言うまでもないだろう。