輸送用コンテナに隠れていた少年
1月17日、マレーシアのクラン港で従業員がバングラデシュの船からコンテナを降ろしていたところ、コンテナのひとつから痩せ細った少年が出てきたという。
困惑している少年に問いかけるもどうやら言語が理解できていない様子だったといい、人身売買の組織犯罪被害者ではないかと考えた従業員らはすぐさま警察に通報した。
すると、驚くべき事実が明らかとなったのである。
Bangladeshi Boy Hides In Container During Hide And Seek Game, Ends Up In Another Country https://t.co/YhL3OspAEY #India #News
— Indiatimes (@indiatimes) January 25, 2023
実は、少年はバングラデシュのチッタゴン市で友人たちとかくれんぼをしていて、輸送用コンテナの中に隠れていたという。しかし、そのコンテナの中に閉じ込められたまま、なんと6日間、マレーシア行きの船で過ごすことになったというのだ。
6日間飲まず食わずだった少年は衰弱していたものの命に別条はなく、マレーシアの病院に搬送されたという。
ファヒムと名乗るこの少年は、マレーシアの捜査当局に対し「友人から隠れているうちにコンテナの中で眠ってしまい、気がついたら閉じ込められていた」と話しており、ようやくコンテナから出られたと思ったら2000マイル(約3200キロ)離れたマレーシアにいたのだから困惑したのも無理はないだろう。
マレーシア当局は、少年の話に虚偽性はなく、この件に人身売買の疑いはないことを確認しており、すでに母国バングラデシュに送還する手続きを開始したという。少年も、そしてその家族も不安な時間を過ごしてきただろう。一刻も早く少年が家族の元へ帰れることを願いたいものだ。