インド・ビハール州のとある男子生徒が大規模会場で試験に臨んだ。このインドの「全国共通テスト」は大学への進学に影響する非常に重要なものだ。しかし彼は500人規模のこの会場の中に入り、”男子が自分だけだ”、と気づいたとき緊張と驚きのあまり失神してしまったという。
この男子学生は、ビハール州シャリフのアラマ・イクバル・カレッジ校で学ぶマニッシュ・シャンカール・プラサード君。彼は今月初旬、試験を受けるため「ブリリアント・コンヴェント・スクール」へ早めに到着して試験に備えようとした。ちなみに試験科目は数学。
「試験会場で約500人の女の子達の中に、男性が自分だけという事に気が付くと、彼は意識を失い熱を出しました」
と地元新聞へ語ったのは、マニッシュ君を介抱する彼の叔母さんである。マニッシュ君は試験会場で失神した後、治療を受けるため地元病院に緊急搬送された。
マニッシュ君は数時間後に意識を取り戻した。失神したショックのためなのかシャイな性格のためなのかは不明だが、失神した原因を尋ねられても何も答える事は出来なかったそうだ。
この純朴なマニッシュ君が、なぜ女子の試験会場にたどり着いてしまったのかの経緯は、現在のところ不明だ。地元の教育委員会当局は、彼が誤って性別を女性として申請書に記入したに違いないと考えている。しかし、自身の性別を書き誤ることなどあるのだろうか?
マニッシュ君の家族は今回の誤りを教育委員会側の登録ミスと考えており、両者の主張は平行線をたどっているとのことだ。
悲しい事にマニッシュ君は失神後の発熱により、翌日も試験を受けることができなかったという。2013年日本公開のインド映画「きっとうまくいく」でも描かれていたが、インドにおいて学歴のステータスは高くその受験戦争は世界一苛烈とも言われている。思春期に加えて、この激しい受験戦争のプレッシャーがマニッシュ君の失神の原因であった事は間違いない。
動画で見るにマニッシュ君は端正なフェイスで繊細そうな美青年。これをきっかけに女性不信などに陥ったりしないか心配である。この逆境をなんとか乗り切ってほしいと心から願う。
参照元:odditycentral、Youtube