『目的地に到着しました』しかし、そこは海の中だった!
コメディ映画のワンシーンのような出来事が現実に起こった。
先月末、アメリカ・ハワイ州カイルア・コナにあるホノコハウ港で二人の乗客を乗せた車が海に突っ込むという事故が発生した。この車から観光客を助け出すために近くのヨットの乗組員たちが海に飛込み、必死の救助活動が展開された。そのかいもあり、乗客二人は無事だったそうだ。
そして、この二人の観光客は
『カーナビの指示通りに走ってたら、間違って海に突っ込んじゃった』
と訴えているという。この事件は5月2日、アメリカ・ワシントンポストやCBSニュースなどで取り上げられ話題となった。
Two tourists in Hawaii mistakenly followed a GPS route straight into a harbor, and remained stuck while water poured in their car — until a sailboat crew rescued them. pic.twitter.com/g7QG0VNcRE
— CBS News (@CBSNews) May 3, 2023
“乗客は港でマンタのシュノーケルツアー会社を探そうとしていた観光客だ。レンタカーのカーナビの指示通りに進んでいたところ誤って海へ突っ込んだと言ってる “
と、この映像を撮影した地元のクリスティ・ハッチンソン氏は語っている。
映像では、機転を利かせたヨットの乗組員が沈没寸前の車(クライスラー社製ミニバン・タウン&カントリー)に泳ぎ寄って、フロントウィンドウ越しに乗客を助け出す様子が映っている。またそれとは別に、バンの後部にロープをかけ港のボート乗り場に引き戻そうとしている人々もいた。しかし、映像の後半にあるように、車はすぐに水没してしまいこの試みは結局失敗した。
ハッチンソン氏はヨット「ナネア号」に乗ってその日の航海から戻ったとき、この車が横の港に正面から突っ込んでくるのを目撃した、と、地元紙の取材に答えて語っている。
海の中に向かって運転しないで!
この動画のコメントには、
「フロントガラスの外を見る、という簡単なことがなぜできなかったのだろうか?」「高価すぎるハワイでの休暇」「レンタカー会社は保険に入ってるのだろうか」「こんな理由で保険はおりるかしら?」
といったあきれ返る声が多く寄せられているようだ。
この事故について、ハワイ運輸省の情報専門家であるサマンサ・タバレス氏は、ワシントンポスト紙の取材に答えて、この事例は「極めて珍しい」と述べている。
「通常、ハワイではカーナビはかなり正確です。こんなことが起こるのは、まったく普通のことではない」
そしてタバレス氏はハワイで車を運転する観光客に向けて、「海を見たらそこに向かって運転しないでください」と至極真っ当なアドバイスをしたという。
カーナビが普及してからもう20年以上は経過している。その信頼性は言うまでもないことで、それがない車に乗るなど考えられない人も多いだろう。
とはいえ、ごくまれに誤りがある事もある。言うまでもないことだが、運転中は、前後左右の確認を忘れずに!