病院の受付で案内ロボットにブチ切れ決闘を挑む中国人女性

カルチャー

人間VS案内ロボット

先月下旬、中国のとある病院の受付で女性患者が案内ロボットを一方的に破壊した。その様子が撮影された動画は中国国内で話題となり、Twitter上だけでも200万回を超えて再生されている。

無残に破壊されたAI受付案内ロボットが病院のフロントに転がる。その荒涼感漂う風景は、新たな時代の到来を感じさせる映像と言えなくもない。早速ご覧いただきたい

この動画、元々は中国版ミニブログ微博(Weibo)にアップロードされたもの。事件の舞台は、中華人民共和国の東部、江蘇省徐州市にある徐州医科大学付属病院のロビーである。

黄色いコートを着た女性がこん棒(結構太い)を大上段から力の限りロボットに叩きつける様子から映像は始まる。ロボットに何か大声で叫び、繰り返しこん棒をロボットに叩きつけ、人々に向かって叫んだりもしている。あまりの剣幕に、周りの人々はただ距離を置くことしかできないようだ。病院受付デスクのスタッフ達も身を守るために後ずさりしている。

女性はロボットに向かって計5回殴りつけたそうだ。ロボットの頭部は砕け、その一部は飛び散り床に散乱している。

行き過ぎた行為だが、一部には同情的な声も

なかなかのインパクトのある映像だが、この映像をTwitterにアップロードしたソンピンガン(@songpinganq)氏は、この女性に少々同情的だ。

「現在、中国の病院では医師の診察や診察の予約がすべてロボット上で行われていて、受付には患者を補助してくれるための看護師はほとんどいない。
多くの人はそのことが病院の受付でイライラする原因だと感じてる。」

とキャプションを付けてツイートしている。また、ある人は「彼女の怒りが伝わってくるようだ」、「医療において人間的な触れ合いは非常に重要です」とも書いている。

もちろん、「ロボットの命は大切です!」「教訓: 病院に行くときは野球のバットを忘れないように!」「対象が人になってたところ、ロボが代わりになってくれたと思えば価値があったな!」という意見も散見される。

ご存じのとおり中国では一時期、コロナ対策の狂気的徹底が激しく、少々ヒステリックな面があったのも事実である。これに多くの人々はストレスをかなり感じていたようだ。このソンピンガン(@songpinganq)ツイートには続いて、街中でロボット犬が「COVIDパスポートを見せなさい!COVIDのパスポートを見せろ!…」”と叫び続ける映像もこアップロードされている。

3年以上に渡るコロナ禍疲れで、社会が少々ヒリヒリしているのは世界のどこの地域も同様である。また、病院の受付でさんざん待たされた挙句に唾を吐きたくなるような経験をされた方も多いだろう。この中国人女性のような気持になったことは筆者も確かにある。ここまでの行為はもちろん実行はしないけれども。

なお現在のところこの女性の動機は不明だそうだ。病院側は女性は精神疾患を患っていた、と考えているという。

参照元:twitter Yahoo!News

あなたにおすすめ

記者紹介記者一覧

ひろしげ

海外渡航経験はハワイ、イギリス、ニュージーランド。大陸に憧れと恐れを抱く典型的島国の人です。趣味は大仏巡り。牛久大仏を擁する茨城県が魅力度ランキング最下位というのは納得できない。

この人が書いた記事記事一覧