こんな映画鑑賞スタイルは考えたこともなかった。
東南アジア・タイの首都バンコク郊外に、このほどペット同伴可能な映画館が誕生した。
タイで最大の映画館運営会社である“メジャーグループ”がペット関連企業“株式会社アイ・テイル”と共同で、飼い主がペット(犬または猫)同伴で作品を鑑賞できる映画館を実現させ話題となっている。
映画館の名前は『i-Tail Pet Cinema』
はたしてペットたちも映画を見たいのだろうか?そして、2時間近くまたは3時間もの間、静かに鑑賞できるのだろうか??、排泄物などはでどうするのだろうか???
等々、疑問噴出のサービスである。
もちろん、運営会社はペット同伴シネマのために飼い主が守らなければならない条件を事前に提示している。
―小型・中型の犬や猫に限定する。また、生後4カ月以上、体重15キログラム以下、無臭、ワクチン接種済みで健康なペットであること。
―繁殖期には映画館にペットを連れてこないこと、メスのペットは妊娠していないことが推奨される。
―映画上映中、ペットはオムツを着用すること。そして上映時間中は映画館が提供するバッグの中に入れておくこと。
―映画上映中、ペットを館外へ連れ出すことはできません。
と言ったところだ。結構ざっくりしている。これだけで果たしてうまく運営できるものなのだろうか?しかし、このペット・シネマは6月10日に開催され評判は上々だったようだ。運営会社は上映後の清掃や換気、ウィルス対策にも細やかに気を配っているとPRする動画をInstagramに公開している。
タイのペット市場は現在空前の活況をきたしているという。前国王と愛犬が連れ添う様子がメディアで頻繁に取り上げられたことで関心を集め、新型コロナウイルス禍の巣ごもり需要がブームに火を付けた。
その規模は現在、アジアで中国に次いで2番目に大きく、関連市場は2ケタ近いペースで拡大が続いている。ペット同伴が可能なホテルやショッピングモールは格段に増えており、この『i-Tail Pet Cinema』もそのブームの一環で開館に至ったようだ。
日本でもこういったサービスの需要はあるのだろうか?「ハチ公物語」や「南極物語」「世界から猫が消えたなら」「旅猫レポート」などの映画ならばワンコ、ニャンコたちにも受けるかもしれない。
タイにおけるこのサービスの普及状況を注視したいところである。