中国・浙江省の北部にある『杭州動物園』。ここで飼育されているマレーグマ「アンジェラ」の映像が中国のSNSで拡散され話題を呼んでいる。
その映像は、アンジェラが来園者に手を振っているものなのだが、
このクマは着ぐるみで、中には人間が入っているのではないか?
との疑惑が広まっているという。
映像には、後ろ足で立つ「アンジェラ」の姿が写っている。そのお尻のあたりはたるんでいて、なんだか不自然な感じの皺がある。確かに着ぐるみのように見えなくもない。そして、アンジェラは動物園の来園者にとても親し気に2回ほど手を振っている・・・。
この映像を見たSNSユーザー達は、“中身は人間ではないか?”、“クマの着ぐるみを飼育員が着ているのでは?”と騒然となった。この騒ぎを受けて、同動物園は『このクマは本当のクマです』という声明を出す事態となってしまった。
この映像は中国のみならず、世界へと拡散され各地で話題となっている。イギリス・チェスター動物園のアシュリー・マーシャル博士は英BBCの取材に答えて
“マレーグマは、コスチュームを着た人間にとてもよく似ている”
と語っている。さらに、背中の緩んだ皮膚は衣装が合っていない訳ではなく、実はこのクマの解剖学的特徴であり、捕食者から身を守るためのものだそうだ。トラのような動物に嚙みつかれた場合、クマがこの皮を伸ばして向きを変え反撃するのに役立つという。
中国の地元紙の報道によると、この話題が中国のSNS上でトレンドになり始めて以来、この『着ぐるみ疑惑』を自分の目で確かめようと人々は杭州動物園へ押しかけているという。同動物園の1日の来園者数は最大30%も増加したとのことだ。