ドラマティックすぎる結婚式
7月30日、日曜日のフィリピン。台風で浸水した教会の中でとあるフィリピン人カップルが結婚式を挙げた。
その様子が『とてもドラマティック!』と話題を呼んでいるのでご紹介したい。
新郎はゴム製のスリッパを履いて花嫁を抱きしめる。そして花嫁はずぶ濡れのガウンを着て手には花束を持つ。床にたまった水をものともせず、新郎新婦は水をかき分けて祭壇へ進む。
結婚式を挙げたのは、新郎パウロ・パディージャさんと新婦ディアンヌ・ヴィクトリアーノさん。結婚式が行われたフィリピン北部ルソン島ブラカン州では、前日に台風が直撃、道路は水没し近隣の多くは膝下あたりまで浸水した。先に発生した別の台風によって激しく勢力を増しており、ブラカン州政府は月曜日に災害事態宣言を出していた。
「結婚式前の1週間、全く雨が止まないので不安で心配でした。そして、結婚式当日にまた台風がやってきたの」
とヴィクトリアーノさんは後日の取材で語っている。
彼女は結婚式の朝、教会が水浸しになっていることに気づき、新郎とともに涙を流したという。しかし彼女は、
「最優先すべきは教会の誓いと祝福の価値だわ」
と考えたという。もちろん台風で式に参加できないゲストがほとんどだろう。しかし少なくとも家族は参列してくれるはず。
予想に反して50人近いゲストが参加
しかし、驚くべきことにこの極端な天候にも関わらず、式には50人近いゲストが参列したという。
動画を撮影した新郎のいとこであるハリリさんは、結婚式が始まる1時間前の午後3時半に教会に到着したとき、招待客の何人かがブーツやスリッパを買いに走っていたのを目撃したそうである。
ハリリさんも、付近が洪水に見舞われていることは知っていものの、教会が水浸しになっているとは予想もしておらずとても驚いたという。
「あまりに素敵で感動的だったので、涙が出ました」とハリリさんは振り返る。そして、参加したゲストの誰一人として文句を言ったり、結婚式から去ったりする人はいなかった。
式典後、ヴィクトリアーノさんはフェイスブックにメッセージを投稿し、嵐と洪水にもかかわらず、出席してくれた友人や家族に感謝した。
動画のコメントには、
「美しい結婚式、夫婦を祝福します」、「水がゴージャスに見えます。素敵な効果が加わり、素晴らしい結婚式になっている」「雨が降っても、嵐が来ても、地震が来ても、火山が叫んでも、立ち止まって愛を証明する二人だ!」「水は恵みです。彼らは祝福に溺れている」
と称賛の言葉が並ぶ。
こんな二人なら花も嵐も踏み越えて幸せな結婚生活を送ることだろう。お二人の未来に幸あれ!