238回落選し続けた男性が話題に
インドのタミル・ナードゥ州在住の修理工の男性、K. パドマラジャン氏(65)は、これまで238回もの政治選挙に出馬したにもかかわらず、ことごとく敗北したことから、”選挙王 “や “世界最大の選挙敗者 “と呼ばれている。
過去30年にわたり計238回の選挙に出馬し、登録料だけで何千ドルも費やしてきたというが、彼はいまだに一度たりとも当選したことがない。
しかし、彼にとって選挙の当選は二次的な目標だというのである。すべての候補者は当然ながら選挙での当選を求めるが、彼はそうではない。今年、タミル・ナードゥ州ダルマプリ県の国会議員選挙で239回目の選挙に臨む予定だというが、おそらく勝てる見込みはないという。彼にとって勝つことがすべてではないのだ。
一般男性にも立候補する権利があることを示したかった
1998年、パドマラジャン氏が故郷メットゥールの公職に立候補したことがすべてのはじまりだった。
当時、自分に勝ち目がないことは分かっていたが、一般男性にも公職に立候補する権利があることを示したかったというのだ。そして、この30年間、彼はインドのナレンドラ・モディ首相や前任者のアタル・ビハリ・バジパイ、マンモハン・シンといった著名人に選挙で敗れてきた。しかし、その敗北を袖にし、若い世代の模範となることを目指しているというのである。
現在は自身の経験を基に、学生らに回復の力と敗北の克服についての講演を行っているというが、ここまで来たものだから、さらなる連敗記録を伸ばすことに意気込んでいるようだ。困難に立ち向かいながらも常にポジティブな思考を持つパドマラジャン氏から、今の時代の若者らが学ぶことは多いのかもしれない。彼が当選した際には、また大きく報道してあげてほしいものだ。