首席で卒業したのはホームレス学生
この時期、アメリカでは多くの学生らが卒業を迎えるが、ルイジアナ州ニューオーリンズにある高校を卒業したイライジャ・ホーガンさんが話題をよんでいる。
Homeless student graduates Louisiana high school as valedictorian https://t.co/Epwj15O96Y pic.twitter.com/noaAtnMlhI
— New York Post (@nypost) June 3, 2024
彼は22歳以下の若者を対象としたシェルター『コヴェナント・ハウス』で何年にもわたるホームレス生活を送りながら勉学に励んだ。そして、この春、2024年度首席として卒業証書を受け取ったというのである。ちなみに、GPA(日本でいう評定平均のようなもの)は3.93だったといい、まさに彼の努力の賜物とも言えるだろう。
支えてくれた周囲の人への感謝
5月24日の卒業スピーチは、主に学校、スタッフ、生徒、そして両親への感謝の手紙であったという。この成功は自身の努力と決意だけでなく、助けてくれたシェルターや学校のすべての人々のおかげだとホーガンさんは話す。
そのなかでも特に、高校の生徒活動部長と、コヴェナント・ハウスでケースワーカーを務めたジャーケイラ・コブさんに感謝を述べた。コブさんによると、ホーガンさんが初めてシェルターにきた時はとても内気で、その殻を何年もかけて破っていくことを後押しし、励ましてきたという。ホームレスのシェルターにいるということ自体が多くの人にとってトラウマとなるというが、そのなかで成長する姿を見届けることができたことを本当に喜んでいるようだ。
ホーガンさんは、今秋ルイジアナ州のザビエル大学に入学し、グラフィックデザインを専攻する予定だという。大学側は学費の援助を申し出ているというが、住居費やその他の必要な生活費を賄うために現在『Go Fund Me』を立ち上げて寄付を募っている。
ホーガンさんは、教養がなければ苦難を乗り越えることもその過程で助けてくれた人々に会うこともできないと話しており、彼のこの功績は、シェルターで生活を強いられている多くの若者にも勇気や希望を与えたことだろう。
参照元:New York Post、X