14時間宿題をさせられた少年が過呼吸に
中国・長沙市に住む11歳の少年が、両親監視下のもとで14時間ぶっ通しで宿題をやらされたところ、病院での医療処置が必要となってしまったという。
夏休みが終盤にさしかかったある日、少年は午前8時から午後10時まで休む間もなく宿題にとりかかっていた。新学期が始まる前の駆け込みだったのかもしれない。しかし、その夜、少年は興奮状態に陥ると、呼吸が速くなり、めまい、頭痛、手足のしびれを訴えた。慌てた両親が地元の病院に連れて行くと、少年の症状は過呼吸による呼吸器の問題だと指摘されたのである。
China boy suffers claw hands, numbness after day-long dash to finish schoolwork https://t.co/veaXPid4bK
— South China Morning Post (@SCMPNews) September 11, 2025
この事件は8月末に発生したが、医師から呼吸マスクを装着された少年は、それで呼吸を調節するよう指示を受けたという。少年が発症したこの呼吸器症状は、両親から14時間連続で宿題を続けるよう圧力をかけられたことによる精神的ストレスから起こり、呼吸が速く深くなりすぎたことが原因と報じられている。
学業にプレッシャーを感じる若者たち
今回の類の呼吸器症状に関連する徴候には、胸の圧迫感、呼吸困難、めまい、手足や唇、さらには全身のしびれなどが含まれる。重症化すると全身の筋肉硬直や指のけいれん等を引き起こす可能性もあり、適切な処置が遅れると、患者の生命が危険にさらされる恐れがあるという。
少年の事案は極めて稀なケースに聞こえるかもしれない。しかし、長沙中央病院によると、8月だけで小児救急科では同様の症状の未成年患者が30人以上受け入れられ、前月比で10倍に増加したという。そして、その主な原因として、学業のプレッシャー、試験による不安、スマートフォンの長時間の使用が挙げられた。近年、中国では学業成績が人生を左右するとも言われており、過酷な試験や重圧に苦しむ若者も少なくない。しかし、今回のように行き過ぎたプレッシャーは子供たちの命を危険に晒す可能性があるということを親を含め周囲の人たちは念頭においておかなければならないだろう。
参照元:X、Oddity Central