約1万3000年前、南米の湖畔には、現代のゾウに似た巨大な動物が暮らしていた。長い牙を持つ絶滅動物ゴンフォテリウムである。そして、その骨には当時の人間が肉を切り取ったとみられる痕跡が残されていたという。
湖のほとりで見つかった巨大動物の骨
スペインのカタルーニャ人類古生態学・社会進化研究所(IPHES-CERCA)が9月24日に発表した声明によると、過去2年間に古代湖の盆地で行われた考古学的発掘調査により、大型動物の遺骸と石器が大量に発見された。
この絶滅動物の発見場所は、南米チリ中部のタグアタグア湖跡。国際研究チームが進める発掘で、ゴンフォテリウムの骨に加え、石器や植物の遺物、絶滅したウマやシカなどの骨が出土したとの発表が9月24日に公開されている。これらの骨は約1万3000~1万2000年前のものとみられている。
骨の一部には、石器によって肉を切り取った際についたと考えられる切断痕が確認された。大型動物の骨と人間の活動を示す証拠が同じ場所に残されていることは、当時の生活を知る貴重な手がかりとなる。
🐘 A 13,000-year-old giant mystery is being solved in Chile! Excavations around the ancient Lake Tagua Tagua have revealed the massive bones of gomphotheres, extinct giant relatives of modern elephants. What's more, these bones have very clear cut marks left by the stone tools of… pic.twitter.com/morVWlYSWP
— Timeless Curiosities ✨ (@XzeokaX) September 29, 2026
狩りの成功だけでは終わらなかった
巨大な動物を捕らえたとしても、そこで仕事が終わるわけではない。大量の肉を切り分け、骨や皮など利用できるものを選び、運ぶ必要がある。今回の遺跡は、そうした解体・処理の過程を考える材料を提供している。
ただし、見つかった切断痕だけで、どのような方法で動物を仕留めたのかまで分かるわけではない。狩猟したのか、死んだ個体を利用したのかも含め、詳細な分析が必要である。
初期の南米人は、ここで何をしていたのか
石器や植物の痕跡、複数種の動物骨が同じ場所から見つかったことは、人々が湖畔の資源を幅広く利用していた可能性を示している。研究者たちは、この地域での人間活動や大型動物との関係をさらに調べる計画だ。
1万年以上前の人々が、湖のほとりで巨大な動物を囲み、肉を切り分けていたかもしれない。地面に残された骨の傷が、遠い昔の食卓へとわれわれを近づけてくれるのである。








