鉄砲水の恐怖を物語る衝撃的な動画をご紹介。
※この記事にはショッキングな内容が含まれています。閲覧にはご注意ください。
今回は、衝撃的な水難事故の動画をピックアップしようと思う。
この動画は、インドで撮影された鉄砲水の光景である。
最初は観光地のようなのんびりとした雰囲気が漂っていたが、そこからわずか数十秒、川の様子は一変する。
これがその動画だ。ぜひ心の準備をして再生ボタンを押してほしい。
第一波がくる直前、異変に気付いた岩場にいた人は一斉に逃げ出す。
上流で局地的に雨が降ると、泥が混じり水は茶色く変わる。これが鉄砲水の予兆なのだ。
岩場はかなり滑りやすく、転びながら逃げている人も見受けられる。
水色の服の男性たちは、遠くにいて完全に逃げ遅れてしまった。
更に岩場の先では、第一波が流れ込み、怖くなってしまったのか女性が固まってしまっている。足を滑らせるのを恐れたのだろうか。
この時点でならまだ逃げる余地はあったはずだし、周りの人が棒やロープを投げれば助かったかもしれない。
そう都合よく道具が落ちてることはないだろうが、叫ぶ以外にも出来ることがあったのでは、と筆者は思う。
瞬く間に濁流につつまれ、数秒で足が見えなくなるほどの水かさに。腰まで水かさが増えると、避難が困難になるのだ。彼らに残された時間は少ない。
水色の服の男性が、塊になって持ちこたえようとしたのか、女性に手を伸ばす。
少しの間手をつないで持ちこたえていたものの、奥の男性が足をとられてしまう。
そして水色の服の男性も体勢を崩し、必死にしがみつこうとしたことで周囲も雪崩れるように体勢を崩す。
顔が見えなくなるほどに沈み、滝の底へ流れ落ちてしまった。
滝壺は下に向かって対流ができているため、水面に浮上できずほぼ助からない。落ちれば死を覚悟するしかないだろう。
どうしたら突然の鉄砲水を避けられるのか。
日本キャンプ協会では、このように鉄砲水の目印を示している。
・上流に発達した雲が見えるとき。局地的に雨が降っている。
・水が濁っており、急に水かさが減る。
・土砂のにおいがする。
水難事故の多くは悪天候や天気の急変によるものだ。晴れているときでも鉄砲水は起きるので、気を抜いてはいけない。
常に天気に注意を払い、「おかしいな?」とおもったらすぐに逃げることが大切だ。
心の迷いが起こした、水難事故の悲劇。
このように大自然の前では、わずか数秒の差と、少しの意識の差で生死を分かつ状況になりえるのだ。
しかし、こういった予測していない非常事態で、冷静に対処できる人は果たしてどれ位いるだろうか。
6年前の東日本大震災でも、津波の威力を見誤った人は流されてしまった・・・と言われている。圧倒的な力の前では、まっ先に逃げること、生き残ることを考えなくてはならない。
動画中には、助けようとして踏みとどまってしまった人もいた。見捨てるか、助けるか、道連れになるか・・・どの道に転んでも、道徳的にも非常に難しい選択になる。
この動画は、鉄砲水の恐ろしさをまざまざと見せつけてきたと同時に、脅威を前に人間はどう行動すべきなのかを考えさせられるものだった。