世界の革命前夜を感じる抗議運動
今月25日にベルギーで、デモ参加者が鎖のように手を繋ぐ示威運動「人間の鎖」が行われた。
Menschenkette gegen AKW in Tihange, Belgien. Wow ? 50.000 Menschen haben protestiert! pic.twitter.com/op6DLtSTHQ
— Monika Schäfer (@MoSchaefer66) 2017年6月25日
なんと参加者は5万人を超え、およそ90キロメートルにも及ぶ「大きな人間の鎖」が作られたようだ。
約90キロメートルといえば、山手線が一周34.5kmなのでおよそ2周半ほどの長さである。
そんな長さを人が手を繋いでいる、、
これは、かなり異様な光景であるといえる。
彼らはなぜ手を繋ぐのか?
6月中旬、ベルギーの内務大臣は、2015年の検査で原子炉に3,149箇所の欠陥があることを記録しており、今回70個の新しい微小亀裂が発見したことを報告していた。
これを受け彼らは、同国にある老朽化した原子炉の稼動を停止させるため抗議している。
所謂、反原発運動として「人間の鎖」を形成しているのである。
国境や人種を乗り越え手を取り合う姿が素晴らしい!
このデモの参加者は年齢、人種、性別の隔たりはなく、果ては人間ではないワンちゃんまでも参加している。まさに多種多様だ。
ベルギーにあるティハージ工場から始まりドイツのアーヘン市まで、この鎖は国境を越えて続いている。
このように、若い女性や
お父さんやお母さん、そして子どもに祖父母まで
車椅子に乗った方やワンちゃんも
皆が一心に祈り、歌い、手を繋ぐ。
これほどまでに大規模なデモだと「もしや世界を大きく変えるんじゃないか?」
こんな期待感が溢れてくる。
そして筆者は、このように大勢が手を取り合って、平和を訴えるこの姿に胸が熱くなった。
過去にはこれより大規模な「人間の鎖」がある
過去に、バルト三国(エストニア、ラトビア、リトアニア)で200万人以上が参加し、600キロメートルもの長さの「人間の鎖」が存在している。
旧ソビエト連邦からの独立を訴えるために行われ、この出来事がきっかけとなりバルト三国は独立を果たした。
我々人間、一人の力では到底不可能なことであっても、大勢が協力し合うことによって実現できるものがあるということだ。
この平和を願う連鎖が、もっと広がっていくことを期待したい。