全身緑色のおばあちゃんに学ぶ人生の楽しみ方

カルチャー

彼女にとって最もポジティブな色、それが緑色

ニューヨーク、ブルックリン在住のアーティスト、エリザベス・スイートハート(Elizabeth Sweetheart)こと、エリザベス・イートン・ローゼンタール(Elizabeth Eaton Rosenthal)さんは過去20年間、緑色のものに囲まれて暮らしてきた。


彼女にとって緑色は、最もポジティブな色。他の色など考えられないと言う。

キャロル・ガーデンのグリーン・レディーとして有名な彼女が歩けば、通りかかった車の中から声をかけられ、子どもたちは行列を作って彼女に集まる。観光客に写真をお願いされることもしばしば。みな口々に「ミス・グリーン」と彼女を呼ぶ。いつだって彼女は笑顔でこたえる。

しかし、彼女も最初からミス・グリーンとして生きてきたわけではない。最初は、ヴィンテージ・ドレスや自らデザインした帽子などを身に付けた後、ピンクやブルーの単色の服を好み、最終的に緑色にたどり着いたそうだ。

では、なぜ最初から緑色ではなかったのか。それは彼女の故郷が理由かもしれない。

カナダ東部の海に面するノバスコシア州で生まれた彼女は、祖父母の手によって育てられた。大学を卒業した彼女は、水彩画家としての活動をはじめ、同時に衣料品業界でのキャリアを開始するためにニューヨークに向かった。

Annapolis Valley from lookoff1.JPGノバスコシアは、言ってしまえば海と緑に囲まれた田舎町。大都会ニューヨークに出てきた彼女は都会の刺激を受けまくった。当然のように周りに緑(自然)があったノバスコシアとの違いに気づかない程に。

しかし、生まれ育った環境が恋しかったのか、気づけば緑色を求めるようになっていたとか。

彼女の一番のお気に入りは緑色のジャケットで、30着も持っているとか。服を買いに出かけて、お気に入りの緑色が無くても彼女は気にしない。なぜなら自分で緑色に染めることができるからだ。

もちろん服だけではない、カップや食器、家具や家電製品をはじめ、ベット、ごみ箱、カーテン、タンスの取っ手まで、家の中にあるほとんどのものが緑色。周りにあるものだけではない、自分自身も緑色。髪の毛をはじめ、マネキュア、アイシャドウ、マスカラに至るまで緑色にする徹底ぶり。

なぜそれほどまでに緑色にこだわるのだろうか。

緑色にこだわるのは、楽しいからだけではないとミス・グリーンは言う。

母との死別、愛犬との別れ、そして自身が手術を伴う大病を患った苦しい時期にも、自らをポジティブに保ってくれたのが緑色だというのだ。

手術を行う医師もそんな彼女の姿を見て、頭にメスを入れなければならない手術にも拘らず、緑色に染められた髪の毛を剃り落さずに手術をしたほど。

毎日をポジティブに生きようとする彼女の姿は、街の人たちにも影響を与え、周りを笑顔にする。そして彼女の笑顔は、決して楽しいことばかりではない人生の楽しみ方を教えてくれているようでもあるのだ。

参照元:odditycentralyoutubewikipedia

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まつやま

おいしいごはんを食べているときが、いちばんしあわせです。すきな食べものは酢飯。屋根の下より空の下にいるほうが落ち着く人(髪の毛に難あり)fromサウス大阪。

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