生後20ヵ月で両親と両足を失う悲劇
ベトナムで生まれたハイヴァンは生後20ヵ月で悲劇に見舞われた。両親が爆弾自殺を図ったのである。奇跡的に命は助かったハイヴァンだが、その際に両足の膝から下を失うこととなる。
両親の死後、祖母が彼女を引き取った。しかし、彼女の治療にかかる高額な医療費を支払いきれず、まだ2才にも満たないハイヴァンを養女に出すことになったのである。
アメリカの一家に養女として受け入れられる
間もなくして、ベトナムから遠く離れたアメリカ、ミズーリ州に住むシェパード家に養女として迎え入れられたハイヴァン。6人兄弟のなかにすぐに溶け込み、幼い頃から兄弟の影響でスポーツを始めることとなった。
5才ではじめて義足を身に着け、以降、陸上競技にのめり込んでいたハイヴァン。10才になる頃にはスイミングレッスンも開始し、現在、特別な訓練アカデミーでの練習を重ねる毎日だ。
人と違う容姿が自分の個性!
14才になったハイヴァンはモデルとしても活躍している。自分が自分であることに幸せを見いだせない人たちのために、彼女は自らの体で個性の美しさを証明したいと考えたのだという。人とちがう容姿も自分の個性として受け入れる、それこそが大切なのだと彼女は話す。
そんな彼女の強さや前向きな姿勢は、家族からたっぷり注がれた愛情によるものだろう。無限の愛が彼女に自信を持たせ、こんな笑顔にさせるのだ。
2020年に東京パラリンピックで会えることを期待!
ハイヴァンは2020年に東京で開催されるパラリンピックの期待の星でもある。10才の頃、まだ水泳を始めたばかりだったにもかかわらず、パラリンピック強化選手としてスカウトされたというのだから、彼女の才能は目を引くものがあったのだろう。
水に入るときは義足をはずし、本当に自由になれる気がすると語るハイヴァン。彼女の底抜けの明るさに周囲も笑顔になるに違いない。2020年、17才になったハイヴァンに東京で会えるのを楽しみにしたいと思う!
許諾元:Haven Shepherd Facebook