15歳の少年が腹痛を訴えると・・・
ブラックジャックという漫画はお読みになったことはあるだろうか。
主人公・ブラックジャックの看護師である「ピノコ」は、双子の姉の体のこぶで育ち、手術で人の形に組み立てられた少女である。
ピノコの生まれた経緯を見たとき、みなさんはショックを受けただろう。このように、正常に生まれず双子の片方の体にとどまるという事はフィクションのようにも思われる。
画像はイメージです。
しかし、先日の10月5日、マレーシア北部の街・ケダーにて、まるで「ピノコ」を彷彿とさせる衝撃的な出来事が報じられたのだ。
この日、地元に住む15歳の少年が、原因不明の強い腹痛と腹部の膨張を訴え、スルタン・アブドゥル病院を受診したのだという。
医師が胃をCTスキャンで撮影すると、彼の胃の中央部に大きな腫瘍のようなものを発見したが、手術に取り掛かると、腫瘍だと思われていたものが15年前に生まれなかった双子の弟であることがわかったのだ。
体長は23.8センチ、重さは1.6キログラムほどで、変形した手足と髪の毛、男性器も生えていたのだという。
体は柔らかく、双子の弟の体には複数の栄養補給のための器官があり、男の子の体から15年間、栄養を吸収していた可能性があると言われている。
参照元のリンクから、双子の弟の姿を見ることができる。(閲覧注意)
この双子の現象は、医学界では「胎封入奇形胎児」と呼ばれており、世界でも今までに200例しか報告されていないのだという。
手術は成功し、男の子は順調に回復している。双子の弟の遺体は葬儀を行い、丁重に弔われたのだそうだ。
しかし、生命器官が動いていたということは、15年もの間共存していたということだ。男の子の心境は複雑だったに違いない。
腹痛から始まった謎の出来事の結末に、最も衝撃を受けているのは男の子のご両親だろう。15年の時を超えて、双子がいたことがこの時初めて明らかになったからだ。
普通に生まれていたらどんな子だったのだろうか・・・。ご両親にとっては一生忘れられない出来事となっただろう。
参照元:The sun daily