わずか二日で夢敗れる
大海原で帆をはためかせ、見知らぬ地へ船一つで向かう・・・――なんともロマンあふれる話である。
この記事をご覧の皆さんも、ジャンプに載ってるゴムゴムの少年を見て、大海原に憧れた方もいらっしゃるのではないだろうか。
今回紹介するカップルも、そんな見果てぬ夢を追いかけ続け、ついに念願の大航海をスタートしたというのだ!!
しかし・・・・
わずか二日で沈没してしまったのである・・・
この悲しい出来事に遭ってしまったのは、アメリカ・コロラド州に住む、ターナー・ブロードウェル(26)とニッキー・ウェルシュ(24)のお二人。そしてペットのパグである。
彼らはかねてから、「帆船に乗ってカリブ海を横断したい!」という夢を持っていたそうで、準備期間に長い時間をかけてきたという。
この二人は、それまでのお金がない退屈な人生に飽き飽きしており、人生を変えようと一生に一度の船旅をしようと決心したそうだ。
彼氏であるターナーさんは港町で生まれ育ち、船の操縦経験があった。あとは、船や旅費を揃えればいつでも旅立てる状況だったという。
そこから二人は、少ない給料ながらも節約して貯金をしたり、車や家財道具など全て売って旅費を捻出。物凄い根性だ。
こうして貯まった約54万円(5000ドル)で、二人はついに中古ボートを購入!!ただ、これが49年前に作られたものだったのがマズかったようだ・・・。
そして2月6日、ターナーさんのお父さんをはじめとした様々な人々の協力のもと、フロリダ州マデイラビーチから二人の船は出航したのである!
初めは穏やかな船旅だったというが、二日目の夜に事件は起こった。
「船体に2メートルか3メートルの大きな波が当たったんです。これで船は完全に止まってしまいました。」
彼氏であるターナーさんは、地元メディアに対しこのように答えた。当時、船体が損傷したのか、船の中には一気に水が流れ込んできたのである。
衣類や現金などの貴重品を手にし、彼らは救命ボートに避難したものの、、、
「今まで頑張ってきたことや、小さいころから夢見ていたすべてのものが海に流れていくのを見て、私は何もできませんでした・・・。」
彼女であるニッキーさんは、このように胸中を打ち明けている。あまりにも悲し過ぎる・・・。
前向きに頑張り続ける2人
この悲劇に襲われた二人に追い打ちをかけるように、彼らの元には海に沈んだ船や道具の除去費用、72万円の請求が来たのである・・・。
夢の後片付けは、船本体よりはるかに高くついてしまったようだ。
だが、家も車もすべて売り払ってしまった二人にはそんな余裕は到底ない。そこで、二人はやむなくクラウドファンディング「GoFundMe」で寄付を募り始めたようだ。
▲GoFundMeの募集ページ
ネット界隈ではこのストーリーが大きな話題となり、わずか3日で予定金額を大幅にクリアする寄付が集まっている。
たくさんの人々の援助を経て立ち直り、現在フロリダ州の港で働いているらしい。そしてこつこつ溜めたお金を使い、いつしか再び航海に出ようと頑張っているのだそうだ。
ニッキーさんは最後に、地元メディアに対してこのようなアツい言葉を残している。
「船は沈んでも、私たちの夢は沈んでいません!」
夢の実現のため、厳しい生活の中頑張っている二人の姿勢は素晴らしい。今回の件で諦めることなく、素敵な航海ができることを願うばかりである!